ビッグモーター「社長の絶対君主制」「まるで刑務所」の社風に影響が?経営コンサル会社を取材

小森 有喜 小森 有喜

以下、2018年の神戸新聞記事から抜粋。ビッグモーターと同じコンサル会社から経営指導を受けた中小企業について紹介した記事だ。(※企業名・個人名を伏せているほか、特定につながる可能性がある箇所などを一部修正しています)

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Aさんは2代目経営者。デフレ不況で会社の業績は伸び悩んでいた。中古車需要の低迷で、2005年10月期の売上高は前期比17%減に。「先の見えない不安」から06年、経営コンサルタント小山昇氏のセミナーに参加した。そこで学んだ「環境整備」が会社を大きく変えることになる。

職場に滞留した不要なモノを捨てる。その上で、使うモノの置き場を決め、使った後は向きもそろえて元の場所に戻す。事務所や工場を毎日掃き清め、トイレも素手で掃除する―。

セミナーで学び終え、07年4月に導入の初日を迎えた。最初に講師の概要説明があり、Aさんは創業者の父を同席させた。「創業者や古参の社員は息子の新しい取り組みに反対する」と感じており、環境整備の意義を理解してもらうためだった。

「職位に関係なく同じことをするので、ベクトルが合いやすい。徹底すると社員の心が一つになる。気の進まないことでも、やり続けると当たり前になって社員が素直になる」。Aさんは環境整備の効果を説明する。素直な社員が、その後の経営改革で威力を発揮する。

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