カラスに狙われていた子猫
ちゃろちゃんは2022年9月、生後約3カ月の頃に、沖縄県在住のAさんに保護された。その日、Aさんがバイトに向かう途中、漁港の近くを歩いていたら、子猫の鳴き声と大量のカラスの鳴き声が聞こえたのだそうだ。
「何かと思い近くに行くと、子猫が1匹カラスに囲まれていました。子猫がカラスにイタズラされて失明したり食べられたりしてしまうと聞いていたので追い払おうと近づくと、子猫が私に気づいて走ってきたのです。近くへ来てニャーニャーと叫び、まるで『助けて』と言っているようでした。とにかくその場で保護しました」
Aさんはちゃろちゃんの前に2匹の猫を保護して飼っていた。保護した猫の世話をしていると愛着が湧いて、飼う以外の選択肢はなかった。しかし、3匹目ともなるとさすがに悩んだ。里親募集もしたが、飼いたいという人が見つからず、結局自分で飼うことにしたという。
末っ子だが強気
ちゃろちゃんを家に連れて帰ると、人が大好きなようで、ずっと膝の上でくつろいでいた。
「猫風邪をひいていたので、涙や鼻水で顔がぐちゃぐちゃでした。前日まで台風が来ていたので、よく耐えたなあと思いました」
名前は、先住猫たちの名前に「ろ」がついていることと、毛が茶色だったので「ちゃろ」にした。ちゃろちゃんは暴れん坊で好奇心旺盛。1番小さいのに2匹の先住猫に喧嘩をしかけ、いつも負けて逃げていく。ネズミの形のおもちゃを投げると、持ってきてまた投げてくれと犬のように遊ぶという。
「仕事で疲れて帰ってきたり、ストレスだなあと思うことがあったりしても、家に帰って猫たちが迎えてくれると、本当に心が癒されます。猫は自由奔放なので、一緒に寝たいと思ってても近くに来てくれなかったり、抱っこもさせてくれなかったりしますが、ふとした時に隣で寝ていたり、くつろいでいたりする姿を見ると、それだけで幸せだと思えます。猫を家族に迎えて本当に良かったと思っています」