中高生は、10年後の日本や世界についてどのような意識を持っているのでしょうか。全国の中学生・高校生1000人(中学生200人/高校生800人)に聞いたところ、中学生・高校生いずれも約7割が「10年後の日本が不安」と回答したそうです。
ソニー生命保険株式会社(東京都千代田区)が、「第4回 中高生が思い描く将来についての意識調査」と題して、2023年6月にインターネットで実施したなかで聞きました。
まず、中学生(200人)に「自身の将来(1年後、3年後、10年後)」について聞いたところ、「明るい」(明るい+どちらかといえば明るい)と答えた割合は、「1年後の自分」は63.5%、「3年後の自分」は59.5%、「10年後の自分」は55.0%となりました。
一方、「不安」(不安+どちらかといえば不安)と答えた割合では、「1年後の自分」は36.5%、「3年後の自分」は40.5%、「10年後の自分」では45.0%となり、年数を経るごとに明るい見通しが減少していくのに対して、不安は増加する結果となっています。
他方、高校生(800人)に対しても同様に聞いたところ、「明るい」の割合は、「1年後の自分」は60.6%、「3年後の自分」は55.6%、「10年後の自分」は51.4%となった一方、「不安」の割合は、「1年後の自分」は39.4%、「3年後の自分」は44.4%、「10年後の自分」は48.6%と中学生と同様の結果となり、中高生の半数近くが「10年後は不安」と考えていることが明らかになりました。
そこで、具体的な「将来の不安」を複数回答で教えてもらったところ、中学生では「進学・受験」(59.5%)が最多となったほか、「就職・仕事」「お金(年金除く)」(いずれも54.0%)、「容姿」(34.5%)、「友人との関係」(32.5%)などが挙げられました。男女別にみると、「お金(年金除く)」(男子44.0%・女子64.0%)と「容姿」(男子18.0%・女子51.0%)は、男子と比べて女子のほうが20pt以上高くなっています。
他方、高校生では、「お金(年金除く)」(54.5%)、「就職・仕事」(53.0%)、「進学・受験」(48.5%)、「恋愛」(39.1%)、「友人との関係」「結婚」(いずれも29.9%)といった回答が上位に並び、特に「進学・受験」(男子38.5%・女子58.5%)では、女子のほうが20pt高くなっていました。
次に、中学生に「10年後の日本や世界」について聞いたところ、「不安」と答えた割合は、「10年後の日本」は71.0%、「10年後の世界」は69.0%となりました。
他方、高校生にも同様に聞いたところ、「不安」と答えた割合は、「10年後の日本」は67.9%、「10年後の世界」は69.0%となり、中学生・高校生いずれも約7割が10年後の日本や世界に対して、悲観的なイメージを抱いていることがうかがえました。