譲渡サイトで「この子だ!」好きなのはお尻トントン、猫中心の生活に 実は粘着シートに貼り付いたまま捨てられた子猫だった

渡辺 陽 渡辺 陽

ねずみ取りの粘着シートに張り付いた子猫

ソラくん(3歳・オス)は、生後2ヶ月の時に保護された。2020年8月、ねずみ取りの粘着シートに張り付いた状態で、駐車場に放置されていた。たまたま通りかかった人に保護されたという。後に保護主は、譲渡サイトで里親を募集した。

埼玉県在住のYukiさんは、子供の頃から実家でずっと猫を飼っていた。一人暮らしになり、猫のいない生活を数年していたが、少し広めの部屋に引っ越したのを機に、また猫と暮らしたいと思うようになったという。

譲渡サイトで検索するとソラくんが出てきた。まだ掲載されてから5分しか経っていなかった。「この子だ!」と思い連絡したら、まだ里親は決まっていなかった。ただし、粘着シートから剥がす時に顔や身体の毛が抜けたこと、寄生虫がお腹にいることを告げられ、少しためらったという。

Yukiさんは思い直して再び連絡したが、すでに里親が決まっていた。ところが2日後、「まだ迎える気があるのなら」と保護主から連絡が来た。なぜ前の候補と縁がなかったのかは知らないが、Yukiさんはソラくんを迎えることにした。

保護主が出した条件は2つ。約2週間後、お腹の虫の駆除が終わってからの譲渡になること。適齢期に去勢手術をすることだった。

「譲渡までにかかった費用を支払うと言ったのですが、それは要らないけど、病気になったり怪我をしたりしたらすぐに病院に連れて行って診てもらってくださいと言われました」

ソラくん中心の暮らし

ソラくんは家の近くまで車で連れて来てもらった。キャリーケースから出した瞬間30秒くらい固まって、その後突然走り出し、部屋の隅で縮こまっていた。

「部屋の中を探検する時も、そろりそろりとへっぴり腰。すぐに棚の下に隠れてしまいました」

顔を見た瞬間、頭の中に「ソラ」と言う名前が浮かんだので、ソラくんと名付けたそうだ。

好きなことはお尻トントンとYukiさんの膝の上で寝ること。

「体がどんなに痛くても、トイレに行きたくても、ソラが起きるまで動けません」

Yukiさんは、ソラくんを迎えてから、仕事中でも外出中でも早く家に帰りたいと思うようになったという。

「全てが猫中心の生活に変わりました。お世話のために朝早く起きるようになったり、アロマオイルなどを全て処分したりしました。あと、イライラすることが少なくなった気がします」

そう語るYukiさんの部屋には、猫グッズが山のようにあるそうだ。

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