現代の音楽シーンにまつわるTwitter投稿が話題に。ギターが大好きな浪人生のDK🎸🐧 (@hepatate104、以下DK)さんが、CD世代の母親に、「画期的過ぎて驚くだろうなぁ」と思いながら音楽のサブスクリプションシステムについて説明したら、予想もしなかった答えが返ってきたといいます。
サブスクリプションシステム、略称サブスクとは、定額の料金を支払うと受けられるサービスや製品のこと。音楽のサブスクの場合、契約期間中であれば登録されている音楽を聴き放題で楽しめます。
サブスクを知ったDKさんの母親の返事は、「お金払い続けるのやめたら手元に何も残らないって恐ろしいシステムだね…」。
そんなひとことに対して、さまざまなコメントが寄せられました。
まずはDKさんの母親と同じ意見。「CD世代がサブスクで音楽を聴けない理由がまさにこれ」「私もCD世代です。個人的には“大量の曲を聴き放題”より“気に入った曲を何度も聴く”タイプ」「サブスクは“自分のものだ”という安心感がないので苦手」「手元に残したいから買うの」「推しの押し付け布教が出来ない。やっぱり現物は欲しいですね」といったサブスク敬遠派。
もう一方はサブスク擁護派です。「サブスクのいいところは自分が興味のない音楽に出会える事」「好きな音楽がいろいろ聞ける」「CD世代ですが、古き良き音楽を掘れるサブスクが大好きです。今では物理的なCDが廃盤になったり、プレミア付いてたりする音源もサブスクで聴けます」といったコメントが上がりました。
中には「サブスクはカタログとして使って、気に入ればCDで買う」という両立派や、「音質の問題で今でもレコード派」という人も。
自身はサブスクで音楽を楽しんでいるという投稿主のDKさんに、お母様やこの時の様子について話をお聞きしました。
CDを買っても再生はサブスクでしてます
――お母様のご意見を受けてどのように感じましたか?
「説明をする前は、母は当然サブスクの便利さに驚いてくれるだろうなと思っていたので驚きました。母のような発想はなかったなと思うと同時に、自分が何も考えずに享受していたサブスクシステムについて考え直させられ、CDを買うことの価値を再認識できました」
――お母様は今後サブスクを利用すると思われますか?
「いえ、母はこれからもサブスクを使わずにCDを収集すると思います。僕としては、あわよくば母がファミリープランに入ってくれたらと思っていたので少し残念です(笑)」
――DKさんはどのようにサブスクを楽しんでらっしゃいますか?
「サブスクのいい所は曲を好きなだけ聴ける事ですね。同級生の友だちのほとんどがサブスクに加入しているので、いい曲を教えてあげたい時にサブスクのURLで共有し合います。それでも本当に良くてずっと聴き続けたいと思った曲は、何があっても残り続けるCDという形で持っていた方がいいと思いました」
――DKさんもCDを買われることはありますか?
「はい。僕も本当に好きな4アーティストは新譜出るたびに買ったりしてます。CDの購入がアーティストへの応援にもなりますしね。所有欲も満たせますし。ただ、買いすぎると置き場所がなくなってくるのが難点です。CDを買っても再生はサブスクでしてます」
――リプライではいろいろな意見が飛び交いました
「はい、本当にさまざまな考え方があるんだなってびっくりしました。なかでも印象的だったのは、“おじいちゃんのおじいちゃんくらいの頃は音楽は生演奏しかなかった”というコメントです。そう考えると、蓄音機が発明されたのがたったの150年前で、その間に音楽の楽しまれ方が凄い速さで変わってきたことを踏まえると、この先数十年後にはサブスクさえも古いシステムと言われる時代が来るのかもしれませんね」
DKさん曰く「Z世代の僕らは、以前の世代に比べて物への執着が薄くなっちゃってるというのもCD離れの理由としてあるかもしれません。音楽どころか記念写真やメモなんかも全てスマホで完結させちゃいますからね」と自身の世代について分析します。
モノを所有せず軽やかな生き方を叶えるサブスクは、今や音楽配信にとどまらず、動画配信やカーシェア、ファッション、家電などさまざまなジャンルで広がっています。新しいものや未知のものを次々と試せる便利なシステムですが、後にはなにも残らないという側面も。それぞれの特性を見極めて、自分にあったモノとの付き合い方を選択することが豊かな生活につながるのかもしれません。
■DKさんTwitter https://twitter.com/hepatate104