株式会社AS IT IS(茨城県つくば市)は、全国の男女1017人を対象に、「空き家の実態と活用方法」に関する調査を実施しました。その結果、空き家を持っている人のうち、約6割が「3年以上空き家をそのままにしている」ことが分かりました。また、約8割の人が「今後も暮らす予定はない」と回答したそうです。
調査は、2023年3月にインターネットで実施されました。なお、回答者の内訳は、空き家を持っている人(508人)、空き家をリノベーション・リフォームし活用した事がある人(509人)となっています。
まず、空き家を持っている508人に対して、「空き家となっている期間」を聞いたところ、「11年以上」(22.2%)、「~5年」(21.9%)、「~3年」(20.5%)といった回答が上位に並び、実に6割以上の方が、3年以上空き家をそのままにしていることが明らかになりました。
さらに、80.9%の人が「今後も暮らす予定はない」と回答。また、「空き家になってから今までそのままにしていた理由」について回答者からは、「取り壊すにもお金がかかるので、先送りにしていた」(40代男性)、「実家なので、なかなか売りにくい」(50代男性)、「遠方であることと忙しくて片付けられない」(60代女性)などさまざまな回答が寄せられました。
続いて、「今後、空き家に関しての予定」を聞いたところ、「売却する(家+土地)」(38.0%)、「リフォームする」(9.7%)、「更地にして土地のみ売却する」(7.5%)などが挙げられた一方で、「特にない」(29.5%)と答えた人が3割に上っています。
「売却する(家+土地)」と答えた人からは、「誰も住まないのなら売却したほうがお金もかからないので」(30代女性)、「持ち家があるからもう要らない」(50代女性)、「管理が大変で税金もかかってくるので」(50代女性)といった声が寄せられました。
また、「リフォームする」と答えた人からは、「今の状態では住みにくい。利便性や快適性を高めたい」(40代男性)、「貸すにも売るにもリフォームが必要」(40代男性)、「可能であれば利用したいので」(60代男性)といった意見が寄せられています。
他方、「特にない」と答えた人からは、「どうしたらいいかわからない」(50代女性)、「忙しくて考える暇がない」(60代女性)、「相続の問題があるため」(60代男性)などの声も寄せられていました。
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一方、空き家をリノベーション/リフォームしたことがある509人に対して、「リノベーション/リフォームをしようと思った理由」を複数回答可で教えてもらったところ、「自分で住むため」(49.9%)、「売却するため」(39.7%)、「賃貸物件にするため」(29.7%)といった回答が上位に並びました。
さらに、「リノベーション/リフォームを行った箇所」を複数回答可で答えてもらったところ、「トイレ」(58.4%)、「風呂場」(56.0%)、「キッチン」(47.9%)など、水回りの清潔さは生活の快適さにつながるため、リノベーションやリフォームする人が多いことがうかがえました。
回答者からは、「古すぎたので清潔に現代風にアレンジした」(30代女性)、「水回りは清潔感を保ち、使い勝手の良いデザインにした」(30代女性)、「バリアフリーを兼ねて、住みやすいようにした」(40代男性)といった声が寄せられています。
また、「リノベーション/リフォームにかけた金額」については、「~300万円」(41.9%)が最も多く、次いで「~500万円」(29.5%)、「~100万円」(14.9%)と続き、9割近い人が500万円以下であることが分かりました。
最後に、「リノベーション/リフォームの満足度」を教えてもらったところ、86.1%の人が「満足している」(とても満足:27.7%・まあ満足:58.4%)と回答。その理由として回答者からは、「自分の想定通りの仕上がりだった」(40代男性)、「明るい雰囲気で、住みやすくなった」(40代男性)、「貸し出すことが出来た」(50代女性)、「買い手がついた」(50代男性)といった声が寄せられたそうです。