三重県の「鳥羽市立 海の博物館」(以下、海の博物館)の公式ツイッターアカウントが、カゴに入ったうなぎのぬいぐるみセットの完売を報告したところ、「欲しい」「かわいい」という声が続出。実は、30年ものロングセラーだそうで、人気グッズの秘密に迫りました。
「海の博物館」が、しばらく在庫がなかったセットの「うなぎかご」が入荷したとツイートしたところ、「なにこれかわいい」「めちゃくちゃかわいい!大量にほしい」「カゴ付きうなぎ! ナイスだ」とセットを絶賛する声が多く寄せられました。つい先日も7月10日に入荷を発表したところ、即日完売しています。
これまでも、売り切れを知った人々からは、「また、売り切れだよ」「欲しかったなー」「かごいいなぁ…うなぎさんは、お迎えしてあるのです…」と残念がる声もあり、”うなぎ”と”かご”のセットで入手することの難しさがうかがえます。
同博物館がある三重県は1896年(明治29年)からうなぎの産地であり、津市は消費量全国1位になったこともあるなど、うなぎとのつながりが深い地域。「うなぎのぬいぐるみ」誕生の経緯や、かごは一体だれが作っているのかなど、注目のグッズについてミュージアムショップに詳しく聞きました。
「うなぎのかご」を手作りしているのは、地元の漁村のお母さん
「うなぎのぬいぐるみ」が誕生したのは、1992年の博物館の移転時。鳥羽市の鳥羽1丁目から現在の所在地・浦村町に移り、新生ミュージアムショップに登場して以来、変わらぬ人気商品です。「30年前と姿形は同じです。ただ目だけ今は縫い付けられてますが、当初は動眼(どうがん)でした」。当初は揺らすとキョロキョロ動くタイプの目だったようですね。
その後、うなぎを獲る”かご”が2010年代に登場。手作りしているのは地元の漁村のお母さん。月20個をたった1人で作っているそうなので、大量生産は不可能なようです。ちなみに、”かご”はレプリカで、中に入ったうなぎが出ていかないようにする「返し」がついておらず、実際にうなぎを獲ることはできません。
「うなぎのぬいぐるみは”リアルかつかわいい”のが、ロングセラー商品になった理由かと思われます。また握ってみたくなる”持ちやすさ”も好まれているのではないかと」と担当者。
全長80センチ前後とされるニホンウナギの成魚ですが、ぬいぐるみの長さは約50センチ。やや小ぶりながらリアルなサイズ感で、すっぽりカゴにおさまる姿はかわいらしく、この博物館ならではというのも魅力です。
「博物館のミュージアムショップでは、たくさんのうなぎたちがお出迎えしております。ぜひ足を運んでいただければと思います。コロナ禍に立ち上げたオンラインショップもSNSを通じて存在を知ってもらえて、現在は女性、男性同じくらいの割合で、幅広い方々にご購入いただいております」と万人受けする商品になっているようです。
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店頭では「うなぎ&かごセット」(1850円)に加え、「うなぎのぬいぐるみ」(920円)や「うなぎかご」(1000円)それぞれ単体で購入できます。一方、オンラインショップではセットとぬいぐるみを販売しています(セットは売り切れの場合、販売なし)。
「鳥羽市立 海の博物館」は漁師・海女・船乗り、そして漁村に生きる人々といった海民の暮らしを、6万点もの民俗資料やジオラマ、人形の展示などで伝えます。海に近い立地を生かした自然体験や地元の食材を使った料理体験、貝や真珠、海藻を使ったアート・クラフト体験などのイベントも随時開催されています。
■鳥羽市立 海の博物館
三重県鳥羽市浦村町大吉1731-68
開館時間:3月1日~11月30日 9:00〜17:00、 12月1日~2月末日 9:00~16:30(最終入館は閉館の30分前まで、船の収蔵庫見学 16:00まで)
定期休館日:6月26日~6月30日、12月26日〜12月30日
入館料:大人(18歳以上) 個人800円、大学生以下400円
※学生は学生証の提示が必要、身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳を持っている方と同行する介護者の入館料は半額
■海の博物館Toba Sea-Folk Museume(@umi_museum)のTwitterアカウント https://twitter.com/umi_museum
■鳥羽市立 海の博物館 公式ホームページ http://umihaku.com/index.html
■海の博物館ミュージアムショップ(オンラインショップ)https://umihaku.theshop.jp/