きれいな色の紫陽花や、蛍の見頃を迎えているニュースなど…湿度も上がってきた、この時期。少し不安定な気候と季節の移り変わりで、体の不調を感じている人もいるのではないでしょうか。今回は、そんな時期にぴったりのレシピをお届けします。ぜひ試してみてくださいね♪
「薬味」のパワーを借りよう!
「薬味」とは料理に添える香辛料のこと。この薬味には、香りを添えたり、風味を添えたり、彩りを添えたりという素材として『味』を調える役割があります。他にも、食欲増進、臭みや毒性を和らげる、消化を助けたり体を温めるなど、体の調子を整える補助的な力を持っています。以下に、今回のレシピで使用する薬味について、簡単にご紹介しておきます。これから先の季節にも、ぜひ役立ててくださいね。
☆大葉☆
カルシウムやビタミンなどが豊富です。消化酵素の分泌を促進したり胃腸の働きを助けることが期待できます。
☆みょうが☆
食欲増進や消化を助ける働きが期待できます。また、カリウムを多く含むため、血圧を下げる効果も期待できます。
☆にんにく☆
匂いの素となるアリシンには、殺菌作用があります。動脈硬化などの生活習慣病の予防にも役に立つそうです。滋養強壮や疲労回復などで親しまれている食材ですよね。
☆パクチー☆
胃腸の働きを助けて消化を促したり、血行を促す効果が期待できます。葉の部分にはカロテンやビタミンC、カリウムなどが豊富に含まれています。
サラダで食べるレシピ
<材料>およそ2人前
レタス 1/6個
きゅうり 1本
ちくわ 3本
春雨(乾燥) 5g
中華クラゲ(味付き) 20g
レモンバジル(葉) 5枚ほど
パクチー 2、3株
かつお節 適量
熱湯 150cc
にんにく 1片
レモン汁 小さじ2
ナンプラー 大さじ1と1/2
砂糖 小さじ2
乾燥小エビ ひとつまみ
赤唐辛子 1/2本
<作り方>
1. レタスはしっかりと洗って、水けをきり、1cm程の細さで刻みます。きゅうりは縦半分に切ったのち、斜めに薄くスライスします。ちくわは縦半分に切って、3mmの輪切りにします。パクチーとレモンバジルはしっかりと水に浸けて洗い、水けをきり、葉と茎に分けておきます。パクチーの茎は3cm程度の長さで切っておきます。赤唐辛子はヘタとタネを除き、輪切りにします
2. 春雨は戻して、水分をきっておきます。
3. にんにくをすりおろし、ナンプラー、砂糖、赤唐辛子を加えて熱湯を注ぎます。しっかりと混ぜたら、乾燥小エビとレモン汁を加えて、ひと混ぜします。
4. ボウルにきゅうり、ちくわ、春雨、中華クラゲ、パクチーの茎を入れて、3.の1/3を回しかけて、具材とともにしっかりと馴染むように、混ぜながら和えます。
5. 皿にレタスを盛り、その上に4.を盛り付けます。パクチーの葉を散らし、レモンバジルの葉2、3枚を手のひらで叩いた後、ちぎって散らします。かつお節ひとつまみをトッピングしたら、完成です。
※残ったタレは、時間経過でサラダの水分が出て味が薄くなった際の追いタレとして、また、次項の麺と食べる際に使用します。
野菜をたくさん食べるイメージのある「ベトナム料理」。こちらは生春巻きとバインミー
麺と食べるなら
東南アジアの多くの国では、米の麺の上にたっぷりの野菜をのせて、和えながら食べる『混ぜ麺』のようなメニューが多くあります。屋台などでは、メインとなる具や好きな味付けを注文し、好みの麺の太さを選ぶというようなスタイルも多く見受けられます。米の麺は、輸入食材店で、種類を選んだりすることもできるほどに、取り扱いが増えてきています。また最近では、グルテンフリーの流れを受けてか、国産の米粉麺なども多く見かけるようになりました。つるっとした喉越しに、もちっとした噛みごたえがクセになるような美味しさを持っています。今回のレシピにおすすめの米麺は、タイの極細麺「センミー」、もしくは一般的な中細麺の「センレック」が向いています。フォーは同じ米の麺ですが、少しネバつきがあります。違いを楽しんでみてもいいかもしれませんね。乾麺の状態で手に入ることが多いので、それぞれに戻し方がありますので、パッケージに従って準備しましょう。代替としてそうめんで作ることもできます。手に入りやすいそうめんで作るのもよいですが、せっかくなので米でできた麺で作ってみてはいかがでしょう。
☆今回のレシピで麺を合わせる場合☆
戻した米麺の水分をしっかりと切ります。お皿に米麺をのせて、レシピで作ったサラダをのせます。残っているタレを回しかけたら、完成です。味が薄く感じたら、ナンプラーを少量回しかけましょう。砕いたピーナッツやフライドオニオンをトッピングすると、食感とコクが加わり、おすすめです。さらにガッツリと食べたい人は、春巻きや水餃子、ワンタンなどをトッピングすると、ボリュームと肉の旨味が加わり、大満足!
こちらはタイのセンレック
地域ごとに、それぞれの季節をうまく乗り越える『食の知恵』があります。目を向けると面白い発見がたくさんあるかもしれませんよ!?
参考
薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖/株式会社西東社