ペットの猫とお話しできる、気持ちが通じるという方は少なくないでしょう。「Ange(アンジュ)富津猫レスキュー 千葉県」さん(@AUYhb7s9rVivJNX)は、かつてさくら猫にした地域猫から話しかけられました。最初は何を言っているのか分からなかったのですが…。
Ange(アンジュ)富津猫レスキュー 千葉県さんは、
「この春サクラ猫になった子、怖がりで怒りんぼで、常に私とは一定の距離を保っているのに、今日は何度も『ねぇねぇ』と呼びかけては踵を返す。ついて行くと駐車場に横たわった子猫。『これを教えに来たの?ごめん、助けられない、もう亡くなってる』。庭の隅に埋葬。これってあるあるなこと?」
とツイッターに投稿しました。
亡くなっていたのは、この猫の子どもではないそうです。投稿には続きがあって、「私が埋める様子を離れて見てて、終わったらサッと走っていっちゃった。理解できているのか分からないけど。猫って人間が思っているよりずっとずっと情が深い」と書かれていました。
リプ欄には、
「いいネコさんだね。教えてくれたんだよね。知り合いだったかも。埋葬ありがとうございました。主様を信頼して埋葬してもらいたかったんだね」
「隣の仔猫も私のバイクのタイヤの下で亡くなっていました。おそらく母猫が運んだのかも?私に埋葬して欲しかったのだと思っています」
「猫は理解も深いし、情に厚い子が多いと思います」
といったリプライが寄せられました。
普段はツンなのに、どうして?
しかし、普段ツンの子が助けを求めに来るでしょうか。Ange(アンジュ)富津猫レスキュー 千葉県さんにお話を聞きました。
ーーこのさくら猫ちゃんは、TNRされたのでしょうか。
「今年の春先にTNRしました。2歳くらいと思われます。この猫(にゃんと呼んでいます)は頭が良く、なかなか捕獲器に入らない子でした。扉を開放したままの捕獲器の中で繰り返しご飯を食べてもらって、やっと捕獲できました」
ー一定の距離を保ちながら、話しかけてきたのですか。
「はい、常に車1台分ほど離れていました。その距離を保ちつつ何度も鳴いていました。『ついてきて』と言うように。この子の鳴き声を聞いたのはあとにも先にもこの時だけです。駐車場は細い路地の20m先でした。ダンボールと軍手を取りに家に戻った時も離れてついてきました」
ーーこの人ならと思う人間には、SOSを発信するものなのでしょうか。
「あると思います。以前、別の野良猫が呼びにきたことがあり、ごはんをあげると物陰から見かけたことのない野良猫がよたよたと現れました。仲間に先に食べさせてから、自分は残りを食べて去っていきました」
ーー駐車場で横たわっていた子猫は、ひと目見て亡くなっていると分かりましたか。
「はい、ひと目で分かりました。車に轢かれた形跡がありました。車の下で休んでいたら急に車が発進したのだと思います」
ーーにゃんちゃんの里親は探さなかったのですか。
「私は、メスは手術後にケージ内で5日ほど養生させますが、にゃんは威嚇も激しく、ハンスト状態。予定より早めにリターンをせざるを得ませんでした。避妊手術前に生んだ子猫たちも警戒心が強く、人馴れ訓練が難航しています。『人間は怖いんだよ』と親猫から教わったのかもしれません。それでも野良猫の9割は懐くと言われています。懐かない原因が猫にある場合もありますが、接し方や環境の改善などで信頼を得られることも多々あります。抱っこまで10年かかった事例もあります」
ーーにゃんちゃん、変わらずごはんを食べに来ていますか。
「変わりなく毎日ごはんをもらいに来ています。全く鳴かず人を近寄らせません。一応は信じてやるけど警戒は怠らずといった感じです」
元野良猫で今は地域猫。外で生きているため警戒心は解けないようですが、にゃんちゃんはとても情の深い猫だったのですね。