赤い車体は一体どこへ…。岡山市北区東野山町の国道180号岡山西バイパス沿いでカフェ「MONTAGUE(モンタギュー)」として使われていた2階建てロンドンバス。半年ほど前から姿が見えなかったが、新たな地で再スタートを切っていた。
カフェは2015年、吉岡伸治さん(48)、さおりさん(48)夫妻=同市=が田んぼに囲まれた借地に開業。バスのレトロな外観や内装が写真映えすると人気を集めた。しかし新型コロナウイルスの影響で客が激減。一時は閉店を考えたものの「おいしかったよ」と喜んでくれる客の存在に後押しされ、継続を決意した。北に約1・4キロ離れた所有地(同市北区楢津)に移り4月下旬、営業を再開した。
新メニューも
1階は厨房(ちゅうぼう)、2階が飲食スペース。さおりさんが接客と調理を1人で担う。新メニューのパニーニをはじめ、移転前から人気のアボカドグリーンカレー、チーズサンド、旬の県産果物を使ったデザートを提供。アンティーク好きの伸治さんのセンスが光る店内の雰囲気も従来通り楽しめる。
さおりさんは「お一人さまも大歓迎。非日常の空間でゆったりと過ごして」と来店を呼びかける。営業は木~日曜の午前11時~午後5時。詳細はインスタグラム(montague.cafe)。
バスをちょこっと紹介
吉岡伸治さんによると1981年製。ロンドン市街を走った後、テレビ番組のセットとして使われた。写真で見た吉岡さんが一目ぼれして2013年に購入。紫色だった車体はロンドンバスのイメージに合わせて塗り替えた。
外国の映画館で使われていたという椅子や真っ赤なソファ、机の代わりに置いたアンティークのスーツケース。店内は映画のワンシーンに入り込んだよう。人が動くと少し揺れるのも楽しい。今も自走可能とは驚いた。