あっという間に春が過ぎていき、ここからはランニングをするにも空模様が気になる季節になります。雨が降った日はランニングをお休みにする人も多く、思うように月間走行距離を積めないのが6月から7月にかけての悩みどころですよね。
でも、発想を変えれば梅雨時期にもしっかりと走り込むことができ、むしろ雨の日だからこそのメリットもあります。そこで今回は雨の日にランニングするときのポイントや、シャワーランの魅力について解説していきます。
雨だからランニングをお休みにするのではなくシャワーランを楽しもう
シャワーランをおすすめする理由
雨の中を走ることを「シャワーラン」と呼び、TwitterなどのSNSには雨の日になると「シャワーランしてきた」などの投稿をいくつも目につくようになります。雨の日はランニングを休みにすると決めている人にしてみれば、わざわざ濡れて何が楽しいのだろうと思うかもしれません。
でもシャワーランには天候が良い日にはない、下記のような魅力があります。
・体温上昇を抑えられる
・ランニングの習慣が途切れない
・気温がそれなりに高いと気持ちいい
シャワーランをすると、走りながら雨で体を冷やすことができるので、体温上昇を抑えることができ、いつもよりも負荷の高いトレーニングができるようになります。しかも休まず毎日走るという習慣が途切れることもなく、しっかりと月間走行距離が伸びていきます。
このような走力アップに繋がるメリットだけでなく、シンプルに雨に濡れて走るのは楽しくて、気持ちがいいというメリットもあります。ただしシャワーランを楽しいと思えるかどうかは個人差があるため、人によっては不快感のほうが大きくなる可能性もあります。
雨に打たれながら走るのは気持ちいい
防水性が高いランニングシューズを購入しよう
シャワーランを楽しむために大事なことのひとつが、「ランニングシューズの内側を濡らさない」ことです。靴下が濡れてしまうと不快感があるだけでなく、靴ズレの原因にもなるため、できるだけ濡らさないようにする必要があります。
でも雨の中を走ると、どうしたって濡れてしまいますよね。そこでおすすめなのが防水性の高いランニングシューズです。代表的なものとしてはGORE-TEXを搭載したシューズがありますが、他にも防水性のあるランニングシューズが増えており、リーズナブルな価格で手に入ります。
また、最近はランニングで使える防水ソックスというものもあり、雨の日でも足を濡らさず走れます。防水性が高いランニングシューズも防水ソックスも、雨水の侵入を100%防げるわけではありませんが、それでも普通のシューズやソックスと比べれば快適です。
シューズやソックスが水を吸って重たくなると、ランニングフォームが小さくなってしまい、ランニングを楽しめなくなります。そうならないためにも、少なくとも足だけは濡らさないように心掛けてください。
足を濡らさないことが大切
人が少ないコースなら傘をさして走るのもOK
足を濡らさないのと同じくらい大事なのが、顔を濡らさないことです。腕や太腿、ふくらはぎなどが濡れても不快感はあまりなく、むしろ冷たくて気持ちがいいくらいですが、顔が濡れると不快に感じますし、集中力を維持できません。
そこでおすすめなのが、傘をさしてのランニングです。傘をさして走れば顔が濡れることもなく、気持ちよく走り続けられます。傘をさしたら腕振りができなくなるじゃないかと思うかもしれませんが、ジョギングペースであれば腕振りなしで問題なく走れます。
最初は違和感があるかもしれませんが、繰り返し何度もやっていれば、腕を振らなくても走れるようになります。ただし、傘はできるだけ軽いものを選ぶようにしてください。理想は200g以下の折り畳み傘です。かなりコンパクトなサイズになりますが、顔を濡らさないことが目的なので、それで十分です。
ただし気をつけてもらいたいのが、傘をさしてのランニングは人が少ないコースでのみ行うようにするということです。人が多い場所で傘をさして走るのは危険です。人の少ない公園のランニングコースや河川敷など安全な場所を選んで走りましょう。
不快感を取り除くために傘をさして走ろう
ランニング後はしっかりと温まろう
シャワーランはとても楽しく、むしろ1度体験すると雨の日が待ち遠しくなるかもしれません。ただし、体に負担がかかるのも事実です。雨で体が濡れた状態が続くと、必要以上に体が冷やされてしまい、風邪を引いてしまう可能性があります。
そうならないためにも、シャワーランのあとはすぐに温かいシャワーかお風呂で体を温めるようにしてください。すぐに体を温められない場合には、少なくともタオルなどで水分を取り除いて体温の低下を防ぎましょう。玄関にタオルを置いておくと、部屋を濡らさずに済みます。
もちろんランニングシューズやウェアもすぐに洗いましょう。雨の中を走ると、想像以上にシューズやウェアが汚れてしまいます。洗わずに放置しておくと、汚れが取れにくくなってしまいますので、すぐに洗濯機を回せないときには、浴室で軽く手洗いしておくのがおすすめです。
シャワーラン後の湯船の気持ちよさは格別。これまで雨の中を走ったことがないという人は、ぜひシャワーランに挑戦してみてください。ただし、豪雨の中でのランニングは危険ですので、必ず雨雲レーダーなどで雨雲予報をチェックしてから走りに出かけましょう。
シャワーランで風邪を引かないように気をつけましょう