大阪―名古屋往復して…3000円の衝撃! 特急券と組み合わせても超お得 6月だけの大盤振る舞い「近鉄全線2日間フリーきっぷ」発売

新田 浩之 新田 浩之

近鉄は5月8日から「近鉄全線2日間フリーきっぷ」を発売しました。近鉄全線が乗り放題で、値段は何と大人3000円! 安く使い勝手のよいオトクきっぷを解説します。

有効期間は6月いっぱい

「近鉄全線2日間フリーきっぷ」は近鉄全線連続2日間フリー乗車券と葛城山ロープウェイ割引券がセットになっています。近鉄全線に乗車できますが、特急料金は含まれていません。特急に乗車する際は別に特急券が必要です。

発売期間は6月28日まで。乗車開始日当日の購入はできませんから、必ず事前購入しましょう。

有効期間は2023年6月1日から6月30日までのうち、発売時に指定した乗車開始日から連続2日間となります。つまり6月5日・12日のような飛び石利用はできません。 

発売箇所は駅窓口、定期券・特急券自動販売機の他にインターネット通信販売でも受け付けます。

「近鉄全線2日間フリーきっぷ」の価格は大人3000円、小児1500円です。葛城山ロープウェイ割引券は葛城山ロープウェイ片道または往復の1回に限り、50%割引で利用できます。なお、葛城山ロープウェイは6月14日~6月30日まで運転を休止します。

参考までに、1年を通じて販売中の近鉄乗り放題のオトクきっぷ「近鉄週末フリーきっぷ」は土日を含む連続3日間利用で、大人4400円、小児2200円です。

比較すると「近鉄全線2日間フリーきっぷ」は有効期間を2日間に設定し、祝日がない6月に使いやすい制度にしたことが特徴です。

どこまで利用すれば元が取れるのか

大阪上本町~近鉄名古屋間で特急料金不要な急行で往復すると5720円です。「近鉄全線2日間フリーきっぷ」を使うと3000円になります。

また、同区間を特急「ひのとり」で往復するとプレミアム車両は11380円、レギュラー車両は9980円です。「近鉄全線2日間フリーきっぷ」を使うとプレミアム車両は8660円、レギュラー車両は7260円になります。

一方、往復利用で元が取れる乗車キロは86~90キロからです。特急停車駅ですと、大阪上本町~榊原温泉口間、京都~名張間、近鉄名古屋~松阪間が元が取れる区間に該当します。

なお南大阪線・吉野線の場合、大阪阿部野橋駅から吉野駅までの片道運賃は1170円なので、往復利用であっても元を取ることはできません。また京都駅から近鉄奈良駅までの片道運賃は760円なので、「近鉄全線2日間フリーきっぷ」は不適です。

大阪上本町~榊原温泉口間の所要時間は特急利用で約70分です。特急を使って、ちょっとした小旅行であっても「近鉄全線2日フリーきっぷ」は威力を発揮します。

「近鉄全線2日間フリーきっぷ」の狙いは、今後も発売はあるのか

「近鉄全線2日間フリーきっぷ」を発売する狙いを近鉄に尋ねてみました。近鉄は「コロナで控えた日常のお出かけや宿泊を伴う旅行に近鉄を利用するきっかけになれば」と回答。また6月を選定した理由として、「比較的利用者が少ない月の需要喚起」を挙げました。

今後に関しては「『近鉄全線2日間フリーきっぷ』の利用状況を見て検討したい」とし、まずは様子見といった感じです。

先日、日本航空が行った国内線全路線6600円の特別割引が話題になりましたが、近鉄も負けてはいないという印象です。今年は公共交通機関において突発的な特別割引が多く、チェックが大変という嬉しい悲鳴は当分続きそうです。

 

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