停止線の真ん前に電柱!? 思いもよらぬT字路の光景に驚き なぜこんなところに…電力会社に理由を聞いた

竹中  友一(RinToris) 竹中 友一(RinToris)

「近年稀に見る邪魔さ具合の電柱を見つけてご満悦」

単身で全国さまざまなスポットを巡り、その趣きのある風景写真をTwitterなどに公開されている一人旅研究会さん(@keionoteio)。2023年3月に訪れた東京の一角で、驚きの光景を発見しました。

写真に写っているのは、東京都台東区浅草橋にあるT字路(丁字路)。道路に引かれた停止線の真ん前に、なんとデンと電柱がそびえ立っております。

「本当にどうしようもなく邪魔な位置」に生えている電柱に、一人旅研究会さんは爆笑。写真を公開したところ、リプ欄にも驚きの声が多数寄せられました。

「『止まれ』を思いっきり体現してますね」
「一時停止で止まるしかないやつ」
「強制的に止まるようにあえて立てたんですかね」
「意地でも止めようとする電柱」
「酔っぱらいが真ん中を歩かないように?んなわけねぇか( ^ω^ )」
「これはいい電柱!!ちゅき!!」

それにしても、停止線のど真ん中に立っている電柱。自動車など、ここをちゃんと通ることができるのでしょうか?

一人旅研究会さんによると、普通車が通れそうなくらいのスペースはあったとのこと。しかし、「停止線の幅内で一時停止してから右折しようとしても、電柱が邪魔で一旦バックしなければならないレベルに窮屈な場所」でもあったそうです。やはり、通行の難易度が相当高いことは間違いなさそうです。実際に車が通る様子を見てみたいものではありますが――。

「10分程いましたが、この道を曲がる車は来ませんでした…」(一人旅研究会さん)

なぜこんなところに電柱が立ってるの?

電柱のせいで、本当に車が通れるのかと疑ってしまうほど窮屈なスペースの路地。

しかしながら、リプ欄には他の場所でもこのような邪魔な電柱を見かけたという声も多数寄せられており、道路のど真ん中に電柱が立っている例は、意外にもたくさんあるようです。筆者も調べてみたところ、神奈川県藤沢市でも同様の場所に電柱が長年立っており、つい先日撤去されたというニュースを発見しました。

では、今回話題になった台東区の電柱は、なぜこのような場所に立てられているのでしょうか?また、今後撤去や移動などの計画はあったりするのでしょうか?

電柱の管理をしている東京電力パワーグリッド株式会社の広報さんに、上記についておうかがいしました。

まず、電柱が道路の真ん中に立っている理由について質問したところ、担当者の方は「一部推測を含みますが…」と前置きのうえ、お答えくださいました。

電信柱の左方にマンションがありますが、こちらは2021年に建てられたばかりのものだそうです。その建造の際、建築基準法に基づいて建物と道路の一部がセットバックされ、電信柱が取り残される形になってしまったのではないか、とのことでした。

また、電信柱の今後についてですが、今のところは地域住民の方々から通りにくいなどの不満の声も寄せられてはおらず、「現状では移設や撤去の計画はない」との回答でした。

時代の変化に応じて街の様相は変わり、近年では各地で電線を地中に配置して電柱をなくそうという「無電柱化」の動きもあります。それは街の整備という点で大切なことではありますが、一方で昔から馴染みのあった風景が失われてゆく、残念な面もあります。

ですが、遠い未来でのことはともかく、しばらくの間この電柱は、街の風景の一部として存在し続けてくれることは間違いないようですね。

東京の中でも、ローカルで面白い風景を紹介してくれた一人旅研究会さん。他にも旅館や商店街など都会にいながら落ち着ける鄙び空間を巡ってこられたそうです。また、今回のツイートのリプ欄に「渋谷にもこのような電柱がある」という情報もあり、いつか行ってみたいと考えているとのことでした。

「誰にも邪魔されず、気の向くままに、知らない景色を見に行ける点が魅力だと思います」

一人旅の魅力について、このように語る一人旅研究会さん。最近訪れた所だと、和歌山県田辺市の湯の峰温泉街や、兵庫県赤穂市の有年駅近くが郷愁を感じられてオススメとのことです。

■一人旅研究会さんのTwitterはこちら→https://twitter.com/keionoteio

■一人旅研究会さんのホームページはこちら→https://hitoritabikenkyu.com/

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