「ご遠慮ください」は「ちょっとならOK」!?気遣い表現を理解できない現実に「日本語の婉曲表現も比喩ももうダメかもしれない…」

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

「う…そ……だろ…?これ、ネタじゃなくてガチで言ってる!???義務教育の敗北すぎておばちゃんはびっくりだよ」というつぶやきと共に、メッセージサービス「マシュマロ」に寄せられたメッセージの画像をTwitterに投稿した、うさもも 贅沢な女さん(@uuusamomomo)さん。

そこに写っていたのは、「ご遠慮してください、はできればしないでくれたらありがたいくらいの意味で絶対だめだとは思っていませんでした(涙)。例えば、写真撮影はご遠慮くださいって書いてあったらたくさん撮るのはやめてインスタに上げる1、2枚だけにしてて…でもそれって非常識なやつだと思われてたかもしれないんですよね(涙)。これからは気をつけます…」という、衝撃のメッセージ文。

さらにうさももさんは、「もう日本語の婉曲表現も比喩も全て廃止しないとダメなのかもしれない」とつぶやき、自身に寄せられた同様のメッセージ画像を投稿。すると、8万6千以上のいいねがつくと共に、約500のリプライが殺到。引用リツイートは5700以上を記録した。

はっきり「禁止」と書くと面倒な客に絡まれる

「だからSNSで『写真はご遠慮ください』の場所が何故か上がってて大炎上してるのか。ちょっとならOKと思ってたんだ」
「会社で採用活動してますが、最近は行間を読めない学生が増えていると採用担当の人が言っていました」
「はっきり禁止と書くと『客に命令するな』『お前に強制力はない』と面倒な客に連日絡まれるし、他の真っ当なお客様の迷惑にもなるから『ご遠慮ください』を使う。しかし一定層には『遠慮でいいのか(少しは)』と取られる。全ては読解力と理解力と想像力のない面倒客のせい」
「命令形じゃない禁止とか要請の言い回しって、日本語に限らず英語やフランス語などでも山ほどあるから、こういうのが理解できない人ってどこ行っても苦労するだろうなあ」
「『ご遠慮下さい』の看板のすぐ側で禁止行為をやってる人、今までは外国の観光客だと思ってたけど、理解力のない日本人の可能性の方が高そうな気がしてきた…」

寄せられた多くのリプライの中には、上記のように、読解力のズレがSNS上の炎上の原因の一端では……と指摘する声も見受けられた。

気遣う対応はもう切り捨てていいよね……

そんな数々のリプライを受けて、うさももさんは以下のようにツイート。

「ざっと目を通して目に付いたもの

・骨が折れる仕事→骨折する

・身内の不幸→嫌なことがあった(亡くなったと思ってない)

・立ち入らないでください→座ればいい

・出不精なので…→太ってないですよ!

・私にはもったいないという告白お断り→めちゃくちゃ脈がある!!

もう日本は終わりだよ」

「はっきり禁止!ってしたら言い方がきつい、なんの権限があってそんなこと言うのかというようなクレーマーがたくさん湧いて現場が大変って声もたくさん来てたよ。接客業の方本当にお疲れ様。日本はそういう対応をもっと切り捨てていいよね。ダメなものはダメ!従えないなら出てけ!これでいいよ」

義務教育で習わない!?

婉曲表現や比喩に限らず、今回のリプ欄にも、<相手に不快感を与えないよう遠回しに表現する>という意味の「婉曲(えんきょく)」を、<曲がった考え方>というニュアンスで使われることもある「湾曲(わんきょく)」だと誤認識している方が見受けられた。また、「延々と」を「永遠と」に、「夜な夜な」を毎晩ではなく「深夜」だと誤認識している人などもSNS上では多く見かける。

「婉曲表現は義務教育で習わない」というリプライも寄せられていたが、文部科学省によると、OECDの国際学力調査(PISA)において日本の児童生徒の「読解力」は低下しており、「言葉に対する感性を磨き、言語生活を豊かにすることが大変強く求められている」としている。

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