木彫り作家の手によって生み出された小さな「大豆」が大量の「本物の大豆」の中に紛れ込んでしまいました。どれが「作品」なのか分からない、と作家は投稿、ツイートは８５４万回も閲覧される大反響となり、ついにフォロワーの１人がその一粒を探し当ててくれました。
形も色合いも本物そっくりの迷子の木彫りの大豆が「（本物の）大豆の海」にダイブしてしまった様子を写真に撮って投稿したのは「キボリノコンノ」（@kibori_no_konno）さん。「木彫りであっと驚くものを作る」というコンセプトのもと活動中の静岡在住の木彫り作家です。「コロナ禍」でできた「おうち時間」の中で彫り始めた作品をＳＮＳに投稿、瞬く間に人気を集めました。その手にかかるとトーストやコーヒーなど日常生活で目にするものが驚くべき精巧な木彫り作品に生まれ変わり、造形はもちろん彩色のリアルさも見る者の目を楽しませてくれます。
今回話題になった木彫りの「大豆」も本物の「大豆の海」の中で見分けがつかなくなってしまうほどの見事な出来ばえです。その完成度ゆえの惨事に「制作者本人にもわからなくなるという地獄ｗ」「ウォーリーを探せ…じゃなくて、『キボォーリーを探せ！』シリーズ化しましょう」などのコメントが届きました。
キボリノコンノさんは作品が見つかった感謝を述べた後、さらに「せっかくなんで、このまま木彫りテスト【超難問】にさせてもらいます笑」とツイートしたのち、「正解」をツイート。たくさんの人を楽しませてくれました。
キボリノコンノさんにこの一連のツイートについてお聞きしました。
「本物の大豆と木彫りの大豆を並べて撮影し、Twitterで木彫りを当てるクイズを投稿しようと思っていた」が…
――「（本物の）大豆の海」に「木彫りの大豆」がダイブしてしまった経緯は？
もともと数粒の大豆と木彫りの大豆を並べて写真を撮り、Twitterで木彫りの大豆を当てるクイズを投稿しようと思っていました。ところが、木彫りの大豆を９割ほど作り終え、仕上げの彫刻をしている時、見本として広げていた本物の大豆の海に木彫りの大豆が手から飛んでいってしまい、木彫りの大豆を見つけられなくなってしまいました。クイズを出すつもりが、自分へのクイズになってしまいました。
――笑、「木彫りの大豆」を「発見」、「救出」するまでの流れを教えてください。
木彫りの大豆が本物の大豆の海に紛れてしまったのが絶望的で、その光景が面白く思えてきたため写真に撮ってTwitterに投稿しました。するとすぐに「これが木彫りじゃないですか？」とリプライやDMが寄せられ始めたため、自分で探すのをやめ、寄せられた写真やコメントを元に探してみることにしました。
そしてしばらく探していく中で、木彫りの大豆にたどり着くことができました。みなさんの「木彫りを救出したい」、「超難問の木彫りクイズを解きたい」という熱い思いによって、とても楽しい時間をたくさんの方と共有できたことが嬉しかったです。
――「迷子の大豆」に大きな反響がありました。
写真から木彫りの大豆を探してくれる方もいれば、「水に浮べてみては」「水を含ませたら本物は膨らむはず」「一粒ずつ食べてみるしか…」など様々な救出方法が寄せられ、とても面白く温かい気持ちになりました。
今後は木彫りの本の出版予定も！
個展を開催したり、木彫り教室で先生として教えるようになったりとますます活動の幅を広げるキボリノコンノさん。今後については「これからは木彫り作品を楽しめる本の出版も予定しています。作品もそうですが、これからの活動についても、まだ誰もやったことのないようなあっと驚く楽しい取り組みをして、みなさんに笑顔を届けていきたいです」（キボリノコンノさん）と意欲を語っています。
【キボリノコンノさん情報まとめ】
◇Twitter｜@kibori_no_konno
◇HP｜https://kibori-no-konno.jimdofree.com/
◇Instagram｜https://www.instagram.com/kibori_no_konno/
◇YouTubeチャンネル｜https://www.youtube.com/channel/UCxmNkVu5TZn38LY6LtX3UOw
