新しく仕事に就き、慣れない業務に戸惑う人も多いこの時期。もしも業務中、不慣れな運転で社用車を傷つけてしまったら……果たしてどうするべきなのか!?
「自腹で修理は絶対NG!」と、奈良県で自動車の車検・新車・中古車販売・修理・整備を行う「瀬川オート」(@segawa_auto)さんがツイートした一連の注意喚起が話題になりました。
自動車修理のプロが注意喚起「自腹で修理」は絶対NG!
「余計なお世話かもしれませんが、若い人に多いのですが、不馴れな運転で社用車を傷つけてしまっても、『会社にバレると怒られるので自腹で修理したいのですが』は絶対NGです。すぐに上司などに報告して指示を仰いでください。ちなみに、『自腹で修理しろ』はもっとNGです。そんな会社はすぐに辞めましょう」
「瀬川オートでも、よく『事故したんですけど』とお電話をいただいたりします。狼狽している人が多いので、できるだけ親身に話を聞いて、後先考えられるように落ち着いてもらうことが大切だと心得ています。クルマ屋の立場で言うことではないかもしれませんが、人身事故でなくて幸い、というのが本音です」
「それこそもっと余計なお世話かと思いますが、若いときは失敗などしても、正直に言って恥をかいたりすることを経験しておくといいかもしれません。逆にごまかすようなことを覚えるのは、回りまわって後悔することが増えると思います。生意気にすみません」
そのための「事業者用保険」
数々のトラブルや事例に立ち会ってきた、自動車の修理、整備などを行うプロだからこそ言える赤裸々かつ真摯な声を受け、さまざまなリプライが寄せられました。
「コレはホントその通りです。隠すのは本当にダメ。自腹修理をさせるような会社はもっとダメ」
「軽微な事故でも会社には報告しましょう、相手がいいよと言っても報告です。信じられないですが、修理代どころか保険にも入ってない会社もあり、修理事故を自腹にされる会社はあります。そんな会社は即辞めましょう、人生狂います」
「そのための事業者用保険なんですからね。高いんだから、元取る気持ちで構えてます」
「上司だって若い頃に何回かぶつけてたりするんよね」
自動車のプロだからこそわかる、「自腹で修理は絶対にNG!」の真相と、望ましい対処法について、瀬川オートさんにお話を聞きました。
会社側は「任意保険」「ドラレコ」「事故対応マニュアル」の徹底を!
ーー実際のところ、「自腹で修理」という依頼は多いのですか?
「少しでも安くしてほしい、見える部分だけを……という修理方法を依頼されることがあります。また、極力『保険』を使わない方法を依頼されることもあります。会社にばれると報告書を書かなくてはいけないので、ばれないように最短で修理して欲しいという依頼もあります。
修理にかかる金額が大きい場合、弊社としては、修理金額を支払えってもらえるのかが不安ですが、そもそも依頼主が若い方だと、自腹で支払いをして生活できるのかな?と、逆に心配になります」
ーー「自腹で修理」以外にも、これだけは絶対にNG!というのは?
「会社側が任意保険に入っていないことですね」
ーーそんな無責任な会社が……。
「会社側へのお願いとして、任意保険への加入は当然として、従業員の方々に対して、事故を起こした際の適切な対処方法を伝えておいたり、マニュアルを作っておくことが重要です。また、社用車に通信型ドライブレコーダー(保険会社が出しているものなど)を設置することが望ましいです。運転手側の安全運転の意識に繋がりますし、事故を起こした際は状況も確認できるので安心だと思います」