合理的な根拠なく豊胸効果をうたい、サプリメントを販売したことが景品表示法に違反するとして、消費者庁は3月30日、株式会社アクガレージ(東京都)に対し、課徴金1944万円の支払いに命じたと発表した。同社はインスタグラム上やアフィリエイトサイトで「バスト育ちすぎてヤバい!?」「巨乳メリハリボディになる」などと宣伝。「あまりにも効果があるため今までは医療業界、芸能事務所のみの流通だった」「しかし最近一般販売が可能になった」といった表記もあった。
同社はアシスト株式会社(今年1月に課徴金納付命令)と共同でサプリ「ジュエルアップ」「モテアンジュ」を販売。アフィリエイトサイト上で女性の胸部を強調した写真とともに「バストずっと貧乳、AAAカップすぎてブラ意味ない!そんな女子たちが最近話題の方法で成功者続出」「サプリを飲み始めてたった2週間で理想の巨乳メリハリボディになれまれた」「私はもう3カップUP成功♪」などと表記していた。
「解禁してすぐにYahoo!ニュースにも取り上げられた」などとし、同ニュースサイトの画面を加工したとみられる画像も掲載していた。インスタの投稿でも「#バストアップ」「#育乳」といったハッシュタグとともに効果を宣伝していた。
消費者庁はアクガレージに対し、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたが、期限までに提出されなかった。課徴金の対象期間はジュエルアップが2019年11月~20年11月、モテアンジュが20年10月~21年4月。 アクガレージ、アシストの2社は21年11月に消費者庁から措置命令を受けており、そのうちアシストは今年1月に1億1716万円の支払い命令を受けていた。