全シニアの憧れ 90歳を迎える女優草笛光子さんのファッションビジュアルが話題 「8頭身でなくても着こなせる」「エイヤッて服を着ちゃうの!」

松田 義人 松田 義人

「奇跡の80代」として、シニア層の憧れの存在として知られる女優・草笛光子さん。かつてファッションブックとしては異例の4万部超えというベストセラーを達成し話題になった『草笛光子のクローゼット』(主婦と生活社)という本がありました。

「こんな美貌を維持できるのはすごい」「イキイキとした表情に憧れる」といった理由からおおいに話題になりましたが、気づけば5年が経過し、草笛さんは今年、御年90歳を迎えます。これを機に改めて『草笛光子のクローゼット』を深掘りしたファッションブックが刊行されました。『草笛光子 90歳のクローゼット』(主婦と生活社)です。

こんな80代後半の女性、見たことない!

本書は草笛さんの最新ファッションビジュアルがふんだんに収録されています。いずれの写真も草笛さんの美貌とキャラクターが前提にあるからこそ、知的で自由で、そして楽しいものばかりが収録されています。

そのファッションは、オン・オフ様々なものですが、正直「こんなに美しく元気な90歳の女性、見たことない」と思うものばかりです。

草笛さんのコーディネートは、ハイブランドとオーダーが中心ですが、ときにファストブランドを合わせていることもあります。しかし、草笛さんが身にまとえば、どれも「草笛流ファッション」となります。さらに、そのオシャレと合わせて草笛さんのキャラクターが引き立つビジュアルばかりで、特にシニア層はこの点に元気をもらうことが多いのではないかと思いました。

そして、本書が楽しいのは、多彩なファッションビジュアルだけでなく、コラムもふんだんに掲載されているところ。

「自身のキーカラー・BLUEの着こなし」「お散歩や買い物などTPOに合わせたリアルクローズ」「シニア世代がおしゃれに見えるための6つの鍵」「原節子さん、杉村春子さんほか先輩との思い出を着る」「タンスに眠った服と小物の活用法」「ヴァカンスの着こなし」「草笛流日々の整え方」「ファッションエッセイ」といったものが収録されており、読み応えも十分です。こういったエッセイからもまた、草笛さんの心の美しさや、オシャレなライフスタイルを感じることができます。

90歳を目前に、改めて装うことのおもしろさ

草笛さんは本書の中で、自身のオシャレとライフスタイルについて以下のように語っています。

「服に着られるんじゃなく、エイヤッて着ちゃうの!」
「白髪になってから、洋服選びが楽しくなった」
「毎朝3紙くらい読みます。大谷選手の記事もチェックしますよ」

また、本書刊行に際して、こんなふうにも語っています。

「『90歳を前に、もう1度ファッションの本を出しませんか』とお話をいただきました。私はモデルさんではないのであまりうれしくないんです。なんだか照れくさい。前回の『草笛光子のクローゼット』はとても多くの方が手に取ってくださったようでいろいろなところで声をかけていただきました。例えば、お仕事でご一緒した方々に『買いました』『素敵でした』と話しかけていただき、ドラマの打ち合わせでは『(この役は)こんな感じの雰囲気の洋服でお願いします』と本の中の私を指さされました。驚くのは、それが5年たった今も続いているということ。長い時間楽しんでいただける本になっていること、その反響の大きさに今も驚いています。
そして、また出版のお話をいただいた時に『もうお見せできる服はないから』とお答えしたのですが、昨今、突如コロナウィルスが蔓延し始めエンターテインメント業界も大打撃を受けました。そして、ロシアによるウクライナ侵攻も始まり、戦争体験者としては毎日心を痛めていました。今は思いもよらぬことが起こる時代だと痛感したのです。そして、改めて装うことのおもしろさ、楽しさ、うれしさ、何より挑戦を失ってはいけないと。もしかしたら、スタイルが良いわけではない私を見ると、8等身でなくてもこんな風に着こなせるのだと、皆さん勇気が湧くのかもしれないし、私でお役に立てるなら、と本を出そうと思いました」

さらに本書の見どころもこう紹介してくれました。

「前半は、クローゼットから引っ張り出した洋服を着て、途中、大切な方からいただいたお洋服や、若いころの旅行写真、ローマ法王からいただいたメダルの写真、日常使いのお茶碗なんかもあって、ちょっと見せすぎじゃないかと思っています。後半は、読み応えたっぷりのエッセイ。前作を超える盛りだくさんな内容となっています。よろしければ、お楽しみください」

「美貌」の真似が難しい人でも、その姿勢はお手本にできる

「草笛さんの美貌とスタイルを真似する」と言っても、現実的には難しく感じる人が多いかもしれません。しかし、草笛さんの姿勢を、少しだけでも「真似」することで、多くの人が元気になり、毎日を楽しく過ごせるようになるのではないかと思いました。そして、こういったところから、草笛さんが「人生100年時代」を生きる方々のお手本とされているようにも思いました。

「本書を通して、コロナ禍で元気を失っているシニアの方々に、『90歳になってもこんなキラキラして楽しそうな草笛さん』に触れて元気になってほしいと思い企画しました。草笛さんはいつもユーモアを忘れず、前向きでいらっしゃいます。女優という、仕事に対して生きる目的を感じ、つねに前進しようとしている姿。見どころは、年齢をものともせずになんでも着倒す姿勢。まもなく90歳を迎える草笛さんという素晴らしいロールモデル。ぜひご本人のイキイキとした生きる姿勢に触れて、読者のみなさまに元気になってほしいです」と担当編集者はコメントしています。

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