ブリーダーから放棄された柴犬 今はキョトン顔で譲渡会の人気者 「早朝の散歩が苦手なマイペース派です」

松田 義人 松田 義人

神奈川県を拠点に飼育放棄犬、迷い犬、繁殖犬などを保護し、お世話をしながら新しい里親さん探しを行う団体・ココニール。2023年3月、同団体に引き取られた1頭の柴犬がいました。その名はしじみ。

推定6歳のメスのワンコで、ブリーダーからの放棄だったとのこと。引き取った当初、しじみのお乳をひねると、母乳がピューピュー出ることから、何頭かの子犬を不自然に産まされていたとおぼしきワンコでした。

初対面の人間にも尻尾を振る穏やかな性格

安易に放棄されることに悲しみと憤りを感じるスタッフでしたが、希望を持つことができたのは、キョトンとした顔で見つめてくるしじみのくったくのない表情。

一般に「神経質なワンコが多い」と言われる柴犬ですが、しじみはかなりのおっとりさんで、人間に体を触られても吠えたり驚いたりすることがなく、尻尾を振りながら微笑んでくれる穏やかで優しいワンコです。

同団体がしじみを引き取ってからすぐにスタッフが病院に連れていきました。検査をしてもらったところ、フィラリア陽性、体内外に寄生虫が確認されたものの、これらは全て治療を実施。フィラリア陽性のためのボルバキア治療を引き続き継続して行い、また後に避妊手術も実施し、健康面でのケアも十二分に行いました。

前述の通り明るく穏やかな性格と相まって、引き取ってからわずか一週間にして、同団体主宰の譲渡会などにも参加。人気ワンコの仲間入りをはたしました。

しじみの「3大・苦手なもの」とは?

穏やかでおっとり、苦手なものなど何もなさそうにも映るしじみですが、スタッフが日々接しているうち、3つほどしじみが嫌がることを見つけました。

1つ目は、「早起き」。基本、お散歩も大好きなしじみですが、朝早くから出かけるお散歩はちょっと苦手です。一緒にお散歩に行くワンコとは仲良くできるものの「私まだ眠いのよ!」とばかりに歩き始めはヨタつくこともあります。

2つ目は、「ハーネス」。前述の通り、お乳が張っていたこともあるかもしれませんが、しじみにハーネスをつけようとすると、穏やかな動作から一転。かなり嫌がってのたうち回るほどでした。このためスタッフはしじみにはハーネスをやめ、首輪2本でのお散歩を実施しました。

そして、3つ目が「朝ごはん抜き」。とにかくごはんが大好きなしじみは、朝ごはん抜きをしての移動やお散歩が苦手で、ずっとムスッとした表情です。ただし、それでも噛みついたりすることはもちろんなく、この我慢強さもまたしじみの良いところです。

「我が道を行くオンナ」しじみの里親さん募集中!

苦手な場面ではわかりやすいほどに「顔や動作に出る」しじみですが、それでもやっぱりおっとりマイペース。こんなにかわいいしじみが繁殖犬として人間に酷使されていたことを思うと、心が苦しくなりますが、しかし悲しんでばかりでもいられません。

スタッフは、こんなにかわいいしじみを迎え入れてくれる、将来の里親さんのためにお世話し続け、そして明るくしじみに接しています。スタッフに聞きました。

「しじみを一言で言うなら『我が道を行くオンナ』ですね(笑)。マイペースでおっとりさんのワンコで、明るい性格です。預かり場所の横須賀より約2時間範囲になる、神奈川・東京・千葉・埼玉・静岡限定での譲渡になりますが、里親希望さんはぜひお問い合わせいただければ幸いです。」

しじみのさらなる情報や成長記録は、同団体ブログや、スタッフ・Azuさんのブログで読むことができます。ぜひチェックしてみてください。

Azu Room
https://ameblo.jp/coconeel-azu/

▽ココニール
https://coconeel.wixsite.com/website

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