オーダーで風景や動物・静物 等を描くほか、手帳の罫線にカエルなどがぶらさがるユーモラスな「罫線で遊ぶ小動物」シリーズを手掛ける画家の晴夏(@_harenatsu)さんが、レトロなアパートの壁や床に描いた猫たちにご注目ください。制作風景を紹介したTikTokの投稿動画は5万以上のいいねがついています。ほろ酔いで帰宅した夜、「あっ、猫ちゃん、こっちおいでおいで」とやってないかな、入居者さん。
「大家さんからご依頼を頂き、レトロなアパートの壁や床に絵をお描きしました」とツイートし、猫や風景を描く制作風景の写真を公開した晴夏さん。TikTokにも動画を投稿しています。「寝ぼけて話しかける自信ある」「これ頼んだ大家さんセンスよすぎ」「たぶん私壁を撫で始める」「こんな可愛いお家に住みたい」「足跡の絵だけでもう可愛い」と猫のいる暮らしに憧れる人が続出しています。
このアパートは大阪府吹田市にある「Brooklyn ONE」(ブルックリン・ワン)。共用部の壁や床をキャンバスに猫やブルックリンから見たマンハッタンをイメージした風景(朝焼け、昼間の青空、夜景)が描かれています。晴夏さんに聞きました。
「ユーモアがあって可愛い雰囲気の絵を」
ー大家さんからはどんな注文を
「アメリカ・NYのブルックリンをメインのテーマとして、レトロでお洒落、ユーモアがあって可愛い雰囲気の絵を描いてほしいとのご依頼でした」
ーそれで猫を…
「大家さんと作品のイメージを合わせていく段階で、「ブルックリンを歩く猫たちも良いなあ」とおっしゃっていて、猫は私の好きなモチーフでもあったので、それを採用しました」
ーアパートに住む人たちには、どのように親しんでもらいたい、と
「あくまでもさりげなく、入居者さん達の日常に、彩りを添えられたらと思っています」
「入居者募集中です」
Brooklyn ONEは現在、空き部屋が二つあり、借主さんを募集しています。住居としてはもちろん、その他事務所、サロン、ギャラリー、アトリエ、文化教室など多用途に使えるそうです。大家さんに聞きました。
ーそもそも、建物の名前にBrooklynという地名があるのは
「ブルックリンという街には、「古いものを活かす」という考え方があります。建物もそうですし、内装・インテリアなどについても同様です。必ずしも全てを作り変えてしまうのではなく、新しいアイデアによっておしゃれにしてしまおうという発想です。当マンションBrooklyn ONEも、「古いものを活かす」を哲学としています。お部屋のフローリングや廊下の塗装など、経年感がありますがむしろその風合いを楽しんで唯一無二の雰囲気を作り上げることを目指しています。お金さえかければ新しく綺麗にするのは簡単ですが、それではどこも同じような「綺麗なだけ」のマンションばかりになってしまい、面白味がないと僕は考えています。また、日本にはそのような個性に乏しいマンションや建物が多すぎるとも感じています」
ー「古いものを活かす」ために、必要なのがアートなのですね
「個人的にアートが好きだということももちろんありますが、アートには唯一無二の価値を構築する力があると信じています。そもそもブルックリンという街自体も若いアーティストたちがアートによって現在のようなおしゃれなエリアに発展させてきたという歴史があります。現在のようなアートあふれるエリアになる以前、古くは産業地区として存在し、その後廃墟や古い工場が多くなっていた地域でした」
ー建物と住む人のよりよい関係ですね
「Brooklyn ONEの立地は関西大学や大和大学も近く、学生さん・留学生さんも多いエリアです。日本人の方はもちろんですがニューヨーク州ブルックリンのように多国籍な方を受け入れ、古い建物やインテリアを新しい感性で常に活かしていくような場所にしていきたいと願っています。いいなと思って住みたいと思ってくださる方、あるいはこのマンションの特長を活かしてオフィスやサロン、ギャラリーなどに使いたいという方にぜひご入居いただきたいです!」
晴夏さんは家に飾る絵画から 壁画・シャッターアートまで、企業・個人問わず 作品のオーダーを受けています。
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