東本願寺(京都市下京区)の前に大きなこけしが登場していると話題になっている。巨大こけしはアート作品で、しかも時折しゃべるらしい。どういう狙いがあるのか取材した。
こけしは若手現代美術家の交流イベント「アーティスツフェアキョウト」の一環で設置された。アーティストユニットYotta(ヨタ)による作品で「花子」という名前が付いている。長さ12メートル、高さ、幅ともに3・5メートルの大きさのバルーン製。不定期で「おなかすいた」などとつぶやくという。
花子は昨年、清水寺(東山区)の仁王門前に登場した。今年は東本願寺の飛び地境内、渉成園(枳殻邸)が「アーティスツフェアキョウト」の会場となったことから、花子は東本願寺御影堂門前に2月下旬にお目見えした。
設置直後から花子はツイッター上では「でかい」「なかなか怖い」などと話題になっている。さらに3月2日には花子は強風にあおられ数メートル移動し、一時展示を中止した。その様子も動画で拡散され注目を集めた。3日以降は展示を再開している。
アーティスツフェアキョウトの広報担当者は「こけしは、かつてどこの家庭にもあった懐かしい存在。こけしをモチーフにした『花子』を見てかわいらしさを感じ、ほっこりした気持ちになってもらいたい」と話す。
「花子」の設置は3月12日まで。無料。