公園で会った、ぶっきらぼうなお父さん→実は良い人だった! 人は話してみないと分からない…コミュニケーションって大事

竹中  友一(RinToris) 竹中 友一(RinToris)

「公園にて男の子に話しかけられ一緒に遊ぶことに。親御さんを探したら遠くにお父さん。怖い雰囲気。近づくこともなく携帯を触り時々語気強めに『おい!行くぞ!』しか言わない。なんなんだ。子供に対して冷たすぎる――」

イラストレーターのうのきさん(@UNOKINOKI)がTwitterに投稿した話が、考えさせられる内容だと多くの反響を呼びました。

ある日のこと。うのきさんは娘のきの子ちゃんを連れて、公園にやってきました。そこである男の子に話しかけられ、一緒に遊ぶことになります。しかし、近くにその子の親御さんが見当たりません。探してみると、お父さんが遠くに立っていました。

しかし、そのお父さん、こちらに近づいてくることもなく、ただじっとこちらを見ています。そして、「おい!行くぞ!」などと強い口調で子供に呼びかけるのでした。

「なんなんだ…」とうのきさんは当初、このお父さんに不信感を覚えました。

ところが――。

「すみません、この子と一緒に遊ばせてもらってます」と、うのきさんが話しかけたところ、そのお父さんはこう答えました。

「いえいえボク体調悪くて近づくのが申し訳なくて。遊んでもらいありがとうございます」

うのきさんは誤解していたことに気がつきました。このお父さんが遠くにいたのは、風邪をうつしたりしないようにと、気を遣ってのことだったのです。

「話してよかった。じゃなきゃイヤな人という印象でおわってた」とうのきさんは思いました。

また、一緒に遊んだ男の子はお父さんの話をたくさんしており、お父さんのことが大好きなようでした。また、3歳で敬語が使えたり、礼儀作法などがしっかりしているところからも、このお父さんがちゃんと子供の教育をしていることがうかがえたそうです。

人は第一印象などから、その人のことを勝手に決めつけてしまう傾向があります。しかし、どういう人なのかは、実際にその人と接し、話してみないと分かりません。人との関わり方について、考えさせられるツイートでした。ツイートのリプ欄でも、多くの反響がありました。

「聞いてみないと関わっていかないとわからないこと、知り得ないことがあるなぁと改めて思いました」
「お二人ともきちんと育児に関わっていらっしゃるのが良き」
「お父さん達もお疲れさまです」
「コミュニケーションの大切さと決めつけない寛容な心が大事だなと思った」
「自分の考えは狭い範囲なんだっていつも思うようにしてみます」
「この話はこの時代だからこそ大事な教訓があるね」
「背景を想像するって大切だなぁ」
「まだマスクをしていることが多い世の中で、コミュニケーションしづらく諸々誤解していることも多いのだろうな」

このような好意的な声が多数寄せられている一方で、「お父さんの最初の態度や子供への言葉遣いなどが、やはりぶっきらぼうに感じてしまう」というような感想も。

うのきさんに、詳しい話をお聞きしました。

――リプ欄のコメントにもありましたが、このお父さんにはぶっきらぼうな印象も受けてしまいますね。実際に見た印象はどのような感じだったのでしょう?

うのきさん:体も大きくて、不器用そうというか昔の親父!みたいな感じでしたね。

――見た目などから、誤解されやすいタイプなのでしょうか?でも、話しかけてみて印象が変わったのですね。

うのきさん:第一印象の真逆で、こちらのことも気遣ってくださいましたし、親切で言葉遣いも丁寧で物腰やわらかくて優しい方でした!

――男の子もとっても優しい良い子だったそうですね。

うのきさん:自分のおもちゃのボールを「貸してあげる〜」と言って、うちの子にずっと貸してくれていました。あと、この日はちょっと暑くて、「暑いね〜」なんて話していたのですが、その時ちょうど雲で太陽が隠れて少し涼しくなったんです。その瞬間「雲さんありがと〜」て言ったんですよ。その瞬間キュン死しましたw

なるべく周りの人とコミュニケーションを…

公園での父子との関わりを通じて、コミュニケーションの大切さについて伝えてくれたうのきさん。今回のことばかりでなく、「人は話してみないと分からない」というのは、共通していえることだと語ります。

人とのつながりが希薄になりつつある現代。コロナの影響もあり、その風潮はより加速してしまったようにも思えます。

「いつも遠くの方で見守ってくださるおばあちゃんがいて、勇気を出して話しかけたら『ほんとは話したかったけどこんな時代だしね、もしも風邪とかうつしたらどうしようって思って』とおっしゃってて、本人は特に風邪を引かれているわけではないのに、万が一を考え人とは距離をとってるみたいでした」(うのきさん)

このような、うのきさんと似たような経験をしている方は多いのではないでしょうか。

コミュニケーションがとりにくくなった時代。しかし、うのきさんはそれでも、なるべく周りの人とコミュニケーションをとるようにしているといいます。

「(自分の子供にも)親以外の大人や子供たち、おじいちゃんおばあちゃんたちからたくさんのことを学んでほしいと思っているんです。その場所と環境は僕が作る。あとはその中で楽しみながら人との触れ合いや礼儀や言葉遣い、コミュニケーションのとり方などを覚えてくれたらと思っています」(うのきさん)

たいてい、土曜の朝に娘のきの子ちゃんを連れて公園を訪れているといううのきさん。その時のさまざまな出来事や、地域の人たちのふれあいのエピソードも、イラストやアニメーションにしてたくさん発信されています。

  ◇  ◇

うのきさんは、Twitterをはじめ、TikTokなどにも作品を投稿されています。

■うのきさんのTwitterはこちら
 →https://twitter.com/UNOKINOKI

■うのきさんのホームページはこちら
 →http://unokihouse.com

■うのきさんのTikTokはこちら
 →https://www.tiktok.com/@unoki_illust

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