カフェの看板猫「早くストーブつけて」の圧 普段は優しいのに…表情が激変「謝りながらつけました」

福尾 こずえ 福尾 こずえ

寒い日々が続き、ある猫の表情が話題に。ピンととがった三角耳、グレーの毛並みに映える張りのある白いおひげ…お行儀よく座った姿も凛々しい猫さんが椅子の上からこちらを見下げています。

一見かわいらしく思えますが、よーく見てみると、目を極限にまで細め、口もへの字に結んで、なんだかとっても不服そうにこちらに訴えかけているのです。 寒さゆえの「早く薪ストーブつけてください、の圧」だったのです。

こちらの猫さんは、岩手県北上市を流れる夏油川の橋のたもとで1997年から続く小さなカフェ「café pont chat ポンシャ (@ittamue)」の2代目看板猫ぐりさんです。

「かなりの高圧ですな(;^ω^)」のコメントに、店主も「強すぎて。あやまりながらつけました笑」と返しています。 

なんだか微笑ましいこの時の状況やぐりさんについて、カフェポンシャの店主さんに話をお聞きしました。 

――ぐりさん、なぜこの表情に?

「この週は最高気温もずっと氷点下で特に冷え込んでいました。いつもは朝出勤してまず薪ストーブを焚くのですが、この時は確か他のことをしていてストーブに火を入れるのを後回しにしてしまっていたんです。気づけばぐりさん、この表情に…(笑)。でも圧こそすごかったですが、特に騒ぎ立てることもなく、ストーブのそばでじーっと待っていました」 

――ぐりさんは寒がりなのでしょうか?

「猫なので基本的に暖かい場所を好みます。ですが、真冬でも外に出ることもあるのでほかの猫に比べたら少し寒さの耐性はあるのかもしれないです。まあ外に出たらすぐに戻ってはきますが(笑)」 

――毎朝ストーブを付ける前にはこの表情を?

「いえ、この時だけだと思います。この日はいつもと違ってさっさとつけなかったので、むぅーとしていたんでしょうね(笑)」 

――お気に入りの場所はやはり薪ストーブ近くですか?

「冬はこちらの薪ストーブ横のお布団が定位置です。夏は涼しいところを求めて転々と…色々ですね。春秋は窓際の日の当たるところだったり…。出かけることも多いですね」 

――ぐりさんはどのような性格?

「とにかく穏やかな性格です。決してシャーとか怒らないし、みんなに優しいです。営業中はほぼ寝てますが、時々お客さまにご挨拶に回ったりもします。また、本当にまれですが膝の上サービスをするときもあります」 

――ぐりさん表情豊かですね!

「そうですね、甘えて可愛くなったり、外を駆け回ってワイルドなお顔になったり。表情は豊かな方だと思います」 

――ぐりさんは、店主さんにとってどんな存在ですか?

「ぐりさんは友だちの車のエンジンルームで発見された保護猫です。まず私のところへ来たのですが、その時は先代の看板猫ポンさんがいたので断りました。数カ月後、高齢だったポンさんが亡くなったので、ぐりさんを預かることにしました。今や、家族でもありますが、一緒に通勤もして働いているので信頼できるスタッフ的な面もありますね」 

毎日出勤する表情豊かなぐりさんが出迎えてくれる「カフェポンシャ」は、リスやカモシカが横切っていくような自然にあふれる場所にあります。「特製チキンカレー」や「ポンシャ風オムライス」などの定番メニューはもちろん、「三陸産生ウニの冷製パスタ」や「白子のトマトクリームパスタ」などシーズンごとの期間限定季節メニューも人気です。

気ままなぐりさんに気に入られるコツは「静かに放っておくのがいちばん」と教えてくれました。 

ぐりさんには「変わらずこのまま自由に好きなように生きていってくれれば」と願う店主さん、実はもともと犬派だったのだそう。「それが気づけばTwitterは猫アカウント?状態になってます」と笑います。その言葉通り、InstagramとTwitterではカフェ情報とともに、ぐりさん情報がたくさん投稿され、癒しと元気を与えてくれます。

■café pont chat Twitter https://twitter.com/ittamue
■café pont chat Instagram  https://www.instagram.com/pont_chat1997/

 

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