「シャー!」と言われても懐かなくても…歌舞伎町で生き抜いた「元野良猫」との暮らしは「最高だよ!」ノロケみたいな保護猫と飼い主の話

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

歌舞伎町で生き抜いた元野良猫「たにゃちゃん」

東京、新宿にある日本一の歓楽街、歌舞伎町の片隅で、1匹の野良猫が懸命に生き抜いてきた。近くの駐車場を利用していた、たにゃさん(@kabukinoraneko)は、その薄汚れた野良猫に「たにゃちゃん」と名付けて声をかけ、ごはんを与えた。

そして、2022年の9月。地域の保護猫ボランティアの力を借り、たにゃさんはついに元野良猫、たにゃちゃんを保護。たにゃちゃんは生まれて初めて、清潔なベッドと優しい家族を手に入れた。

元野良猫との暮らしは…最高だよ、最高だ!

飼い主となったたにゃさんと元野良猫のたにゃちゃんが共に暮らし始めて、約4ヶ月。たにゃパパこと、たにゃさんは、元野良猫との日々の思いをTwitterに投稿した。

「元野良猫と一緒に住むとさ、ご飯の準備なのに、シャーって言われてさ、一緒に寝てくれないから、おまえがベッドで寝てると俺は床だしさ、ご飯に困ってた時期あったはずなのに好き嫌い多いしさ…ほんとなんなのさ…でもさ、最高だよ。最高だ、おまえは」

ぶっきらぼうだが愛に溢れたたにゃパパさんのツイートには、筋金入りの「野良猫魂」を感じるたにゃちゃんの威嚇顔の画像が添えられていた。すると、リプ欄には多くの共感と感動の声が寄せられた。

「さすが、歌舞伎町仕込みの貫禄のシャー」
「世迷い言なのかノロケ話なのか(笑)」
「大切にしてもらって幸せね」
「お外では生きてくのでいっぱいいっぱいだったもんね。そんでもって、わがままを最高って言ってくれる主さまと日々暮らすなんて、最高の最高で最強やね~笑」

東洋一の繁華街が縄張りだった「生粋の野良ニャンキー」

多くのリプライに対して、「そんじょそこらのヤンキーと一緒にしてもらったら困ります。こちとら東洋一の繁華街歌舞伎町を縄張りにしていた、生粋の野良ヤンキーでございやす。野良猫魂通ります」と、楽しいツイートを返していたたにゃパパこと、たにゃさんによると、たにゃちゃんは推定年齢、10歳以上のオス猫。過酷な野良暮らしが長かったせいか、一緒に暮らし始めて4ヶ月経つ今も、生粋の野良魂は健在。しかし、のんびりとした「家猫」暮らしの日々はまんざらでもないらしい。

「工事現場関係の駐車場で生活していた猫なので、大型トラックの音などがするとビクビクしているのを見ていました。当時、駐車場の周りは飲み屋のカラオケの音、酔っ払いの叫び声、サイレンがずっと駐車場に響き渡っていて、ゆっくり寝れないんだろうなと、いつも気がかりでした。でも今は、僕が帰ってきても気付かないほど深く眠っていたり、朝の出勤前、僕がシャワーを浴びた後に”行ってきま~す”をする時にはもう、日向で寝ていたり…。リラックスしてくれてるんだなと思います」(たにゃさん)

嫌い!って言える…それだけで嬉しい

野良時代、毎日ひもじい思いをしていたはずのたにゃちゃんだが、今では立派に「好き嫌い」をするようになった。「ご飯に困ってた時期あったはずなのに好き嫌い多いしさ…」とツイートしながらも、たにゃちゃんが贅沢を言えるようになったこと、近寄るな!動くな!と気持ちを表現してくれることが嬉しいと、たにゃパパさんは語る。

「たにゃに限っては、好きに生きな~って思ってます。今まで大変だったと思うので。土砂降りの中、ゴミを漁って生きてたんですよ。今好き嫌いできるようになった、これ嫌い!って言えるようになった……僕はそれだけで嬉しいです」(たにゃさん)

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