卯年の始まりに縁起がいいね うさぎ模様が武家屋敷の庭石に出現 観光客もたらす「招き」効果も

西松 宏 西松 宏

 宮崎県日南市の飫肥(おび)城下にある武家屋敷「豫章館(よしょうかん)」の庭園で1月上旬、今年の干支「うさぎ」に見える模様が浮かび上がった庭石が発見され、「新たな観光(撮影)スポットになりそう」と話題になっている。

 歴史的建造物の豫章館は、飫肥城の大手門前にあり、明治2年に13代飫肥藩主・伊東祐相(すけとも)と伊東祐帰(すけより)父子が城内から移り住んだ屋敷。飫肥の武家屋敷の中で最も格式が高いといわれている。

 管理する飫肥城由緒施設の安樂英二・副施設長(61)によると、うさぎに見える庭石は1月11日朝、職員が見つけたという。「開館準備のため、職員が庭園にある赤い日傘を開いたところ、目に飛び込んできたそうです」

 これには他の職員らも「言われてみれば確かにうさぎだね」「石に抱きついているみたい」「全然気づかなかった」などとびっくり。「長い年月をかけて、苔などが石に張り付き、偶然にもうさぎの頭や耳、脚に見えるようになったんでしょう」と安樂さん。

 「九州の小京都」と呼ばれる飫肥もコロナ禍でここ数年は観光客が激減。この年末年始はようやく人出が戻ってきたばかりだ。「卯年の始まりに縁起がいいですよね。うさぎが飛び跳ねるように観光客の方々が増えてくれたら」と安樂さんはほほえむ。

 地元テレビで報道されると、この「うさぎの庭石」を一目見ようとやってくる観光客もいるといい、「招きうさぎ」になりそうな気配だ。日南市をはじめ宮崎では2月、プロ野球やサッカーのキャンプで盛り上がる。飫肥に足を伸ばして、この「うさぎ」に会いにいってみては。

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