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二十歳の振り袖「ワイヤー入り下着はNG」「刺繍半衿は事前に縫い付けて」 美しく着こなすコツをプロが指南

宮前 晶子 宮前 晶子

これまで成人式が行われていたことから、今年度は20歳になった人を祝う「二十歳の集い」「はたちを祝う会」が開催されています。年末年始や気候の良い春先などに開催の自治体もありますが、この3連休(1月7〜9日)は全国各地で式典が行われることでしょう。

長年、多くの新成人の振り袖の着付けを行ってきた「コロナで仕事を失った着付け師」さん(@UYuxkx806SZmIiZ 以下着付け師さん)がアドバイスを発信。いずれも、着物を着慣れていない若者にとって参考になるものばかりです。

●成人式当日はワイヤー入りの下着を着用しないこと。できれば、上の下着なしやカップ付きインナー着用がおすすめ。
●トイレの際にスムーズにずり下ろせない補正下着はNG。
●防寒用の肌着は襟ぐりの開いているものを着用。
●補正タオルを持参する場合は、粗品でもらうような薄手のタオルが望ましい。厚みのあるタオル・マフラータオル・ハンドタオル・バスタオルはNG。
●補正用綿花を持参する場合は、大判1枚ものの脱脂綿が望ましい。手芸用の綿や圧縮綿NG。

襟ぐりの開いたインナーを着ていない場合、「前後逆にすればだいたい大丈夫」とのことですが、着付け師さん自身は、ハレの日に前後逆に着てもらいたくはないという心情。「最初から襟ぐりの開いてるインナー着用で来て欲しい」と綴っています。

また、「【2023年成人式のお嬢様へ】 刺繍半衿を当日持ってこられても付けられません! 付けられませんよ!!!!縫うか半襟付けを頼んでください 半襟付けを頼んでください」との助言には、多くの着付け師から「こんな布一枚と思うかもしれないけど、現場によっては最悪着せられないし、もし仮に着せてもらえたとしても無理に無理を押し通した結果だぞ…!」
「半衿自体何?って人いて、そのままの人いました。忘れてもどーにも出来ません」などの賛同コメントが寄せられました。

着付け師さんによると、振り袖の着付けに携わる場合、前日までに準備を行い、白無地の半衿が付いていることを確認します。しかし、「当日に縫い付けていない状態の刺繍半衿を着付け会場に持ってきて、“白無地の半衿ではなくこれを付けて着たい”とお願いするお嬢様が毎年必ずいるんです」と話します。

それならとにかく縫い付けておけばいいだろう、と動画などを参考にして縫い付けること、安全ピンや両面テープで付けることも避けてください、とのこと。「プロの和裁士や和裁の経験がある方に頼んでください。慣れていない素人が縫うとヨレヨレの衿になったり、刺繍の柄が合わなかったりします。なによりも、衣紋にシワがたくさん出来て美しくありません。また、両面テープでシワのない衣紋を作るのは難しいし、接着剤が取れなくてベタベタしたところにホコリが付いて黒くなったりすることもあります」とその理由を説明します。

ただ、前日や当日に刺繍半衿を付けたくなる人に向けて、「両面テープで端を内側に折って左右対称になるように中心を必ず合わせて貼ってください。衿の内側(首側はたるませないようシッカリとテンションかけて貼ってください)の両面テープは上記記載のデメリットがありますので自己責任でお願いします」とのことです。

式典参加の前日は十分な睡眠を!

また振り袖を着る上で大事なのは、前日にたくさん寝ること。「当日に寝不足や二日酔いで体調悪くされる方が必ずいます」との言葉通り、かつて成人式に参加された方も、着慣れないため疲れてしまった人も多いことでしょう。

振り袖を着た後は、「なるべくおとなしくして、手を上に上げるのは避けてください。階段では両袖を左手でもって右手で上前の裾を上げると上り下りが楽になります。車に乗り込む時は自分が乗り込んだら必ずタモトを膝に乗せてからドアを閉めるように」と晴れ着姿が映える所作を教えてくれました。

「最後に、着付けをかじった事がある人にもお願いしたいことがあります」と着付け師さん。「式当日に着崩れや気になる着付けの新成人が居ても、声を掛けないでください(帯が完全に下に落ちて手に持って歩いてるとかなら話しは別ですが)。突然勝手に触って直そうとするなんて言語道断です。ハレの日にミソ付けないで頂きたいです」

二十歳を祝う日は一生に一度。二十歳の人も周囲の人もともに晴れやかな気持ちで。大人への仲間入りを一緒に祝いましょう!

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