行動制限のない久しぶりの年末年始。公園で犬の散歩をする親子連れの姿もたくさん見かけました。犬は群れで行動する生き物なので、家族と共に過ごすひとときは、きっと犬にとっても楽しい時間だったでしょう。しかし、とある公園に信じられない状態で放置されている犬がいたそうです。
複雑奇怪な浪速っ子さん(@yoshimitropp)は、その時のことを
「犬の散歩から帰って来た息子が激怒している。公園で犬を木に掛けて放置している人がいたそうだ。飼主が誰か分からなかったそうで、この状態で犬を放置しないでくださいと書いた貼り紙を持ってまた出て行った。その後姿に、『飼い主現れても喧嘩しちゃダメよ!』と言っておいた」とツイートしました。
リプ欄には、
「信じられへん。その後どうしたんやろ」
「この準備の様子からして、日常的にやっている感じがします」
「ワイ、この状態で置き去りにされた子を見た事があります。駅前で、出勤前に金網に括り付けられていて、まさかね?と思ったら出勤後にもその状態。犬好きの優しい人たちと協力して保護しました」
などのリプライがたくさん寄せられました。
いったい犬はなぜこのような状態で放置されていたのでしょうか。投稿主の息子さんにお話を聞きました。
ーー捨てられていたのではなかったのですか。
「スマホやリュックなど、他の所持品も一緒に置かれてあったし、捨てられているとは思いませんでした。以前も同じ犬がリードで係留され放置されているのを目撃しているので、公園で遊んでいる親子の犬だと直感しました。でも、親子とは面識が無く、公園で遊んでいるどの親子が犬の飼い主なのかは分かりませんでした」
ーー首が紐で締まるとか落下する危険はなかったのですか。
「袋の口紐にはストッパーがあり、絞まってしまう感じではなかったし、落下するような危険な感じの掛け方ではありませんでした。でも、安心して座ったり立ったりできる状態ではなく、水も飲めない状態でした」
ーー犬はじっとしていましたか。
「犬はとても大人しく、普段から袋に入ることやこのように係留されることに慣れているようでした。逆に犬が大人しいからできることだとも思いました」
ーー親子は見つかりましたか。
「張り紙を作って現場に戻ったら、犬はすでに袋から出されており、子供と一緒にいました。そばに大人がいたので飼い主であることを確認し、『犬をあのような状態で放置してはいけない』と注意しました。飼い主は、『はい、すみません』とは言いましたが、何を考えているかは分かりません」
投稿主は「子供と楽しく遊ぶために犬の行動を制限し待たせてるのは、犬のためにも、お子さんのためにも良くありません。楽しい時間を過ごすために、他者を犠牲にするのは間違っていると思います。お子さんもそんな状態が当たり前だと思って育つと、他人の気持ちを思いやれない人間に育つかもしれません。言葉を話せない従順な犬だからこそ、正しい配慮を持ってするべきだと思います」と語ってくれました。
親子が遊んでいる間、1時間も放置されていた犬。好きな時に水も飲めず、高いところに吊るされて不安だったでしょう。環境省のサイトにも掲載されていますが、動物が安心して、安全に心地良く暮らしていくための「5つの自由」という指標があります。
「飢え・渇きからの自由」
「痛み・負傷・病気からの自由」
「不快からの自由」
「本来の行動が取れる自由」
「恐怖・抑圧からの自由」
「5つの自由」が守られているかどうか、考えて行動しましょう。
環境省のサイトはこちら。
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2708a/pdf/02.pdf