いくらなんでも早すぎる! 2年後の大阪万博を「世界最速」で特集した関西の雑誌 編集長は「アホやなあと笑ってください」

黒川 裕生 黒川 裕生

2025年の大阪・関西万博の開催まであと2年。大阪を拠点とする雑誌として「乗るしかない、このビッグウェーブに!」と功を焦った「Meets Regional(ミーツ・リージョナル)」が、1月4日発売の最新号で早くも大阪万博を大特集している。いや、気持ちはわかるが、いくらなんでも早すぎるのではないか。編集長の松尾修平さんを直撃した。

「どこもやっていないうちに、ウチが最初にやろうと盛り上がりまして。悪ノリはミーツの得意とするところ。出オチ感もあるかもしれませんが、『ミーツがまたやっとるで』『アホやなあ』と笑ってもらえたら本望です」

早すぎるという指摘など、どこ吹く風の松尾さんである。しかも「どうせやるなら、とことん万博感を出したろやんけ」と、表紙には万国旗をずらりとデザイン。「勢いがあって、ムダに元気そうな雰囲気になった。知らんけど」と満足そうだ。

キャラクター(ミャクミャク)も決まり、具体的なパビリオンも発表されたことで、ようやくアウトラインが見えてきた大阪・関西万博。とはいえ、まだ雑誌で1冊丸ごと特集するほどのネタは揃っていないだろう…と思いきや、中身はグルメ案内や若手クリエイターたちの紹介、アート企画など、ほぼ大阪の街ガイドに振り切っている。

実は今回の万博会場である人工島の夢洲(ゆめしま)は、大阪の中心地であるキタやミナミからはちょっと離れた場所。松尾さんは「せっかくいろんなところから大阪まで来ていただくわけですから、万博だけではなく街そのものも楽しんでもらいたい。会場と街を地続きにするべく、ミーツが得意とするグルメをはじめ、アートや人気ブランドのアイテムなど、大阪の魅力を幅広く詰め込んだつもりです」と話す。

とはいえ、そんな特集を2年前にやってどうする。正直、2025年には誰も覚えていないのではないか。なんてのは素人の考え。編集部はそんなことは百も承知である。

「まずはパイロット版という感じです。これからもっと濃度を高めた特集を組んでいきますので、楽しみにしていてください」

スポーツやカルチャーなど様々な分野で活躍する若者たちが、2025年の関西・大阪万博を「ぶっちゃけどう思っているのか」と問われ、「1970年の時の方が面白そう」「近くでやるのに遠いイベントという感覚。開催されるからには乗っかろうという気持ちもあまりなく…」など、正直に答えているのも面白い。「これが今のリアルな温度感であり、街のムードでしょうね。ここからですよ」と松尾さん。現在大阪に拠点を構える俳優窪塚洋介さんのインタビュー、飲食店のプロが自分の店ではなくお気に入りの店を紹介する企画など、読みどころだらけで特別定価600円(税込)。

【Meets Regional】https://www.lmagazine.jp/meets/

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