SNSでも人気の、糸のように繊細なペーストがたっぷりかかった高級モンブラン。そんなモンブランが出来上がっていく様子に興奮を抑え切れない男の子の動画がInstagramで話題です。
投稿主の「sararin__(mr.childxx)」さんによると、こちらのお店は家族旅行の際に立ち寄った「和栗菓子kiito -生糸-」(静岡県熱海市)。SNSでも評判のモンブラン専門店です。
店内では、注文したモンブランをスタッフが目の前で盛り付けていってくれるのですが、見どころは何といっても、大きな絞り機から絞り出される太さわずか1mmのモンブランペースト。まさに生糸のような繊細なペーストが、アートのように盛り付けられていきます。
「sararin__」さんはお店の許可を得て、この様子を撮影。すると、盛り付けの様子をじっと見ていた息子のサラ君(2歳)が、ペーストがかかり始めた途端、思わず大きな声で喋り出しました。
「わあぁぁ~!おいしそう!」
「おもしろーい!」
「うわぁ~、こんなしてできるのかー!」
「すごーい!」
心の声が全部口から洩れちゃったような素直な言葉に、スタッフも他のお客さんたちも思わずほっこり。洗練された店内が穏やかな笑い声で包まれます。
このかわいらしい様子に「大人も本当はそう思っていることを言葉にしてくれてほっこり」「素直なリアクションに癒されました」「感動したことは、感動させてくれた人にちゃんと伝えようと思わせてくれる」「とりあえず、もぅ、かわゆぃぃぃ!」と、癒しや気づきを伝えるコメントが続出。動画の再生数は90万回超を記録しています。
この日の出来事について、「sararin__」さんに伺いました。
モンブランがお喋りの扉を開けた
――サラ君、お喋りが上手ですね!
こんなに流暢にお喋りしたのは初めてだったのでビックリしました。驚きと感動がよほど大きくて、次々に言葉が出てきたのかもしれません。モンブランが、息子のお喋りの扉を開けてくれたみたいです(笑)。ただ、すごく洗練された雰囲気のお店で声が響いてしまったので、「まわりの方の迷惑だったらどうしよう」と焦りました。
――まわりの方も、みなさん笑っていましたね。
モンブランを作っていたスタッフさんも、まわりの方も温かく笑ってくれてホッとしました。とはいえ、せっかくの雰囲気を壊してしまったかもしれないので、みなさんに謝りながらテーブルに戻りました。でも、近くのテーブルの方も、息子に「おいしそうだね」「よかったね」などとにこやかに声をかけてくださり、私たちの方が温かな気持ちをいただきました。
――サラ君は、モンブランをおいしく食べられましたか?
私たちにとってはかなり奮発したお店だったのですが、よほどおいしかったのか、あっという間にペロリと食べてしまいました(笑)。
――家族旅行のいい思い出になりましたね。
お店を出て落ち着いてから、改めて「温かな時間だったな」としみじみ感じました。子どもの声って、うるさく感じる人ももちろんいらっしゃると思うんです。だけど、イヤな顔をする方が1人もいなくて、たくさんの優しさをいただいたなと感じています。
――コメントもたくさん届きました。
「大人も本当はそう思っている」「その素直さをなくさないで大人になってね」といったコメントを数多くいただきました。世の中がこんなにも温かな人であふれていることを息子に伝えたいので、いただいたコメントはすべてスクショし、息子が大きくなったら改めて見せてあげたいと思っています。
はじめは、「子ども連れで入店していいものか」と悩んだという「sararin__」さんですが、サラ君は、店内を走り回ったり、勝手に何かを触ったわけではありません。
ただ、「すごい」「おいしそう」と感じたことを、そのまま口に出しただけ。お世辞なんて知らない純粋な子どもの言葉は、きっとスタッフさんたちの喜びにもつながったのではないでしょうか。
その素直さで、はじめましての大人たちみんなを笑顔にさせたサラ君。感動をまっすぐに伝える姿勢は、大人こそ見習いたいものですね。
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■「sararin__」さんインスタアカウント