毛布は掛け布団の上か下か問題 西川に最新知見を聞いた カギは毛布の機能性 蒸れやすいアクリル製毛布は「上」が正解

山脇 未菜美 山脇 未菜美

 寒い季節に暖かく快適に眠るため、毛布は掛け布団の上に掛けるべきか、下に掛けるべきか―。数年前までSNSなどでは「上」に掛ける方が暖かいというトレンドだったが、ここ2、3年で毛布の機能性が進化し、下に掛けるのをおすすめする場合があるそうだ。寝具のプロで、布団メーカーの「西川」に最新事情を聞いた。

 

 「各社によって見解が異なる部分ではありますが、弊社では風合いにこだわって作っていて、毛布は掛け布団の内側に掛けるのをおすすめしております」とは、西川の広報担当者。快適な睡眠に大切なのは、温度と湿度。人は寝ている間、冬でもコップ一杯分ほどの汗をかく。そのため、寝ている間に湿度がしっかりと逃げていくかがポイントになる。

 現在、西川で販売する毛布は、体から出る汗や湿気を吸収して熱に転換する「吸湿発熱素材」を使用するものもある。他のメーカーでも放湿性に優れたものもあるため、掛け布団の下に掛けるのが最適という。ただ、ポリエステルやアクリル、マイクロファイバーといった化学繊維は湿度がこもりやすく蒸れやすいため、掛け布団の上でもいいという。

数年前は天然素材は「下」、化学繊維は「上」

 一方、2、3年前までは、毛布の素材によって説明を変えていた。ウールや綿といった保温性があり、放湿性の高い天然素材の場合は「下」、化学繊維は「上」を推奨していた。数年前に説明を変えた理由については「毛布が高機能になったのが大きい」とする。

 また、毛布を下に敷くのは、毛布がずれたり寝返りの妨げになったりする恐れがあるためおすすめしていない。冬用の敷きパッドなどを使うといいそうだ。

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