「やっぱりウチの担任はハズレだわ」「〇組はいいわね。あの先生はアタリでしょ」…そんな会話が公園の片隅に集まるママたちの間で飛び交っていました。
小学校の先生を「アタリ・ハズレ」と表現するのはどうかと思う一方で、実際に先生の指導力に差があることも多く、胸の内で「A先生かぁ、ハズレちゃったなぁ、隣のクラスはベテランで子どもにも人気のB先生なのに…」なんて思うのはよくあること。伝わってくる授業の様子や、面談で話してみた印象などから「うちの担任ハズレじゃん!」と思ってしまった時、どうしたらいいのでしょうか。
アタリかハズレか…親が担任に思う時
先生をハズレ!と思う理由はさまざまです。
◇ ◇
▽先生は元気でやんちゃなくらいの子が好きなようで、おとなしいわが子とはどうもうまくいかない。相性があるのは仕方ないけど「えこひいき」が目に見える先生はハズレだな、と思う(Nさん)
▽学校内で「あの先生は最悪」という有名な先生がいる。クラス替えでその先生にあたったクラスでは親が思いっきり「ハズレた!」と悪い意味で盛り上がっている(Aさん)
▽教え方が下手というより、授業時間の配分ができない先生がいます。どんどん勉強が遅れて他のクラスに比べて宿題が少なすぎたり、多すぎたりして、子どもが振り回されているのを見ると、ハズレ先生だなと思います(Kさん)
▽学級崩壊。長男が5年生のとき、担任が途中でクラスを把握してきれなくなり、他の学年の先生や専科の先生もヘルプにきていた。子どもにも問題はあったのかもしれないが、完全に崩壊しているのを目の当たりにした時には「この先生ハズレだ」と思った(Nさん)
▽悪い先生ではなくても、面談などで話していて(なんなの?)みたいに思う先生はいました。たぶん、先生も私のことが苦手だったと思います。ひと言で言えば相性が悪かったのでしょうが、まさにアタリ・ハズレの「ハズレ」だなと当時、思ったのは事実(Yさん)
先生の悪口は子どもに言わないのが大前提
保護者たちに聞いていると、ハズレだと思う先生は、以下のようなケースが多いようです。
・子ども、または親と先生の相性が悪い
・担任の学習指導方法が親の考えと合わない
・担任の先生がクラス全体を管理しきれていない
・全体的に評判が悪く「あの人か」と言われている先生が担任になった時
とはいえ、よく言われるように、学校や先生に対する批評や悪口は子どもの前では口をつぐんでおきましょう。思うことはいろいろあるでしょうが、愚痴や文句を吐き出すのは、子どもがいない時に身内を相手にするのが鉄則。
「え、ママ友とLINEでやりとりしてるけど」
と思った方。これまた微妙です。
もちろん、ママ友との関係性にもよるでしょうが、ママ友は子どもを通して知り合う相手なので状況が一変し、関係が悪くなることもありえます。そうなると「あのママ、〇〇先生のことをこんな風に言っていたのよ」なんて、噂の的にされてしまうこともなきしにもあらず。
もちろん、学校やクラスという共通点があるからこそ、担任の先生についてもリアルに語り合える良さもあるのですが、どの人に話すのかは慎重になったほうがよさそうですね。
子どもは敏感に親の姿勢を見ています。親が担任を悪く言えば、子どもも担任をバカにしたり、言うことをきかなくなったりします。子どもの前では言っていないつもりでも、ママ友と話していることを実は耳ざとく聞いていることもありがちですから、気をつけたいところですね。
「先生ハズレ!」と思ったときの対処法は
いずれにしても、先生のアタリ・ハズレで一喜一憂するよりも、解決策を考えていきましょう。保護者たちに聞くと、以下のような対処法があるようです。
・子どもが先生を嫌がるときはよく話を聞く
・先生の行動等に不安があれば学校に相談する
・「自分はこの先生苦手」といったような“感覚的なこと”はしかたないと受け止める
子どもが先生を悪く言うときは、まず話を聞いて子どもの話に共感できるところは「そうか、それは〇〇ちゃんが言うのもわかる」と応え、問題があるなら解決できる方法がないかを一緒に探りましょう。その上で「いろいろなことを教えてくれる尊敬すべき人、それが先生」ということも付け加えて伝えることが大切です。
もし、先生に対して本当に気になる点があるのなら、きちんと学校側に伝えましょう。モンスターペアレンツと確定されないように、あくまで「ご相談」のスタンスで、なるべく具体的に心配していることを話すのがコツです。
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【一例】
授業の指導力が今ひとつで、消化できない分が宿題となり家庭学習でカバーしなくてはならない状況
「1年生にしてはとても宿題が多いようで、子どもがついていけなくて親としてどう対応したらいいか悩んでいます。この前は、〇〇の単元でしたが1日で授業はすんでしまい、残りはすべてドリルで学ぶ感じだったので、大変でした」
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その一方で、担任の先生の態度が、言葉の暴力、あるいは実際にひどい体罰を与えるというようなことでしたら、躊躇せずに学校内の管理職に伝えるべきでしょう。