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子どもの学校外の学習時間が11年で2割減少 「家庭学習0分層」が約半数に達する深刻な実態と広がる学習格差

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

この11年で1日あたりの学校外の学習時間は約2割減少――そんな調査結果が、株式会社ベネッセコーポレーション(岡山県岡山市)の社内シンクタンク『ベネッセ教育総合研究所』と国立大学法人東京大学社会科学研究所(東京都文京区)による「子どもの生活と学びに関する親子調査2025」でわかりました。なぜ子どもたちの学習時間は減り続けているのか、その裏にある意識の変化や格差の二極化、そして今求められる支援策について、最新の調査データを基に深掘りします。

調査は、全国の小学1年生~高校3年生の子どもとその保護者(小1~3生は保護者のみ回答)を対象として、2025年7月~9月の期間にインターネットで実施され、有効回答数は1万1228件でした。

調査の結果、「1日あたりの学校外の学習時間(学校の宿題・宿題以外の家庭学習・学習塾の合計)」は、2015年調査と比較して、高校生で「22分減」(19%減)、中学生で「19分減」(17%減)、小学4〜6年生で「17分減」(21%減)、小学1〜3年生で「9分減」(17%減)となり、この11年で約2割減少しました。

内訳を見ると、どの学校段階においても「学校の宿題」に費やす時間の減少幅が最も大きく、次いで宿題以外の「家庭学習」の時間が減っていることが確認されました。

学習時間だけでなく、子どもたちの内面的な意識や学習スタイルにも大きな変化が見られます。

「勉強が好き」とした子どもの割合を2015年調査と比較すると、特に小学生では13.7ptの低下が見られました。

また、「何のために勉強しているのかわからない」と回答する割合は、高校生で19.3pt増、中学生で12.5pt増、小学4〜6年生で10.3pt増と、いずれの学校段階でも増加傾向に。

さらに、「勉強のやり方を工夫する」といった、自ら学びを調整する姿勢を持つ子どもが小中学生を中心に減少(中学生5.4pt減、小学生9.5pt減)しており、自立的な学習スタイルの弱まりが懸念されます。

次に、「家庭学習の時間と子どもの成績や家庭の社会経済的地位(SES:保護者の学歴・職業・世帯年収をもとに算出)」との関連を分析したところ、成績上位層(小学1〜3年生47分、小学4〜6年生93分、中学生105分、高校生116分)は下位層(小学1〜3年生37分、小学4〜6年生49分、中学生74分、高校生75分)に比べて学校外の学習時間が長く、特に宿題以外の家庭学習時間に大きな差が見られました。

この11年間で、成績中・下位層の宿題以外の家庭学習時間が減少したことにより、成績上位層との差がさらに拡大しています。

また、保護者の学歴や世帯年収などを表すSES(L層からH層まで4段階に分類)別に見ると、この11年で、SESが低い層(L層)の家庭学習時間が減少(小学1〜3年生37分、小学4〜6年生47分、中学生72分、高校生68分)し、SESが高い層(H層)(小学1〜3年生47分、小学4〜6年生87分、中学生95分、高校生129分)との差が広がっていることが明らかになりました。

本調査でもっとも特筆すべき点の一つが、学校の宿題以外の学習を全く行わない「家庭学習0分層」の急増です。

「家庭学習0分層」を学校段階別で見ると、小学1〜3年生が42.4%(6.0pt増)、小学4〜6年生が42.7%(10.8pt増)、中学生が40.9%(12.0pt増、高校生51.4%(11.9pt増)と、この11年間で10pt前後増加し、全体の4〜5割に達しています。

この層は、成績下位層やSESが低い層において多く出現する傾向があり、「勉強の好き嫌い」「学ぶ目的の明確さ」「学習の自己調整の有無」など、学習に対する意欲やアプローチの姿勢とも強く関連していることが明確となりました。

   ◇  ◇

11年にわたる追跡調査から見えてきたのは、子どもの学習時間全体の減少と、それに伴う学習意欲・目的意識の低下、そして成績や家庭環境(SES)による格差の二極化・拡大という深刻な実態です。

同研究所は、「子どもが置かれた経済的・社会的な環境にかかわらず、放課後等の学習機会をしっかりと確保することが不可欠である」と指摘。子どもが自ら学ぶ経験を積むことで、「学ぶ意欲」や「目的意識」を高め、自ら学びを調整する力を育むための社会的な支援や環境づくりが、今まさに強く求められています。

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