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Z世代に刺さる上方落語ってどんなの?大学生とつくる「超訳落語」が面白い 美少女キャラVチューバーも登場か

京都新聞社 京都新聞社

 落語をほとんど聞いたことがなかった大学生と、上方の落語家5人のユニットが連携して、古典を若者の感覚で再構成した「超訳落語」を制作している。資金を集めて公演を開く計画で、「学生目線を生かして『Z世代』に上方落語を広めたい」と意気込んでいる。

 京都芸術大(京都市左京区)と松竹芸能(大阪市)が連携するプロジェクトの一環。芸術学部でプロデュースを専攻するゼミの3年生5人が企画を提案し、若手から中堅の落語家でつくる「五楽笑人(ごらくしょうにん)」が協力した。

 これまでに「ねずみ」「崇徳院」の2演目をもとに超訳落語を作った。設定や登場人物を変えており、名工の左甚五郎が貧しい宿屋を救う「ねずみ」は「マイティマウス」に改題し、狩りの集団の勢力争いを軸にした物語に仕立てた。

 学生は実際に落語を聞き、同じ20歳前後のZ世代に広める上で「時間が長い」「視覚的な変化が乏しい」などが課題と感じた。超訳落語では動画で楽しませる工夫も重ねている。

 来年2月に同大学で5本の落語を発表する公演を目指し、130万円を目標にクラウドファンディングで資金集めを始めた。五楽笑人の5人を美少女キャラクターにしたポスターも制作。美少女キャラのVチューバーが動画で落語を披露する構想もある。

 マイティマウスの脚本を手がけた佐野峻生さん(21)は「言葉も若者に親しみやすくして、聞きやすい落語になった」と話し、制作を手助けして実際に演じた笑福亭生寿さん(38)は「滅びかけている古典落語が復活する可能性を感じた」と期待を込めた。

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