経営コンサルティング会社A.T.カーニーは、都市の競争力、影響力、そして将来の有望性を評価してランク付けする「2022年グローバル都市調査」の結果を発表しました。同調査によると、都市の現在のパフォーマンスを評価する「グローバル都市指標(Global Cities Index)」の1位には「ニューヨーク」が選ばれました。また、将来の有望性を分析する「グローバル都市展望(Global Cities Outlook)」では「ロンドン」が1位に選ばれたそうです。なお、グローバル都市展望について昨年調査で7位だった「東京」は、大幅に順位を下げ、25位となっていたそうです。
▽グローバル都市指標(Global Cities Index: GCI)
全世界156の都市を「ビジネス活動」「人的資源」「情報流通」「文化的経験」「政治的関与」の5つの観点から29の評価基準をもとに総合的にランクづけした「グローバル都市指標(Global Cities Index: GCI)」の1位は「ニューヨーク」でした。次いで、2位「ロンドン」、3位「パリ」、4位「東京」は2017年以降、6年連続同じ顔触れとなっていたほか、5位には昨年の6位から「北京」がランクインしていたそうです。
▽グローバル都市展望(Global Cities Outlook: GCO)
もうひとつの指標、「グローバル都市展望(Global Cities Outlook: GCO))では、全世界156の都市を、「個人のウェルビーイング」「経済」「イノベーション」「ガバナンス」の4つの観点にまたがる13の主要な評価基準の変動率をもとに、各都市の将来的有望性を評価。
その結果、1位「ロンドン」と2位「パリ」は昨年と変わらず順位をキープ。以下、3位「ルクセンブルク」(昨年11位)、4位「ミュンヘン」(昨年3位)、5位「ストックホルム」(昨年4位)と続きました。
なお、昨年7位だった「東京」は大幅に順位を下げて今年は25位、「シンガポール」は昨年の10位から20位に順位を下げていたそうです。
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A.T.カーニー アジア太平洋地域統括パートナーのArjun Sethi氏は、「アジア太平洋地域の都市が『グローバル都市指標』トップ10のうちの半分を占めていることは喜ばしいことですが、グローバルな課題を認識する必要があります。非常に困難な経済状況を乗り切るために、都市のリーダーたちは、これまで以上に重要な努力を続け投資の優先順位を付ける責任があります。従来の政策手段では不十分です」と説明。
さらに、「財政の持続可能性を確保しながら、経済的に最も脆弱な住民を保護し、雇用を誘致するために、イノベーション、エンゲージメント、サステナビリティを含む包括的な政策アプローチを推進する必要があります」とも述べています。