小学3年はつまづきやすい要注意学年 「漢字テストでとんでもない点数」「新しく加わった社会がぜんぜん」保護者の嘆き

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小学校も中学年あたりから学校で学ぶことが難しくなり、わが子が「授業についていけていない」ことに気付く保護者も少なくありません。勉強のサポートをするのは「時間の余裕がない」「教えようとすると子どもが不機嫌になってしまう」といった理由で、なかなかハードルが高かったりしますが、「あの時もう少し見てあげればよかった」と後悔しないようにしたいもの。先輩保護者のみなさんに、子どもの勉強にどう向き合ったのか聞いてみました。小3~小6で学年別に紹介します。

科目が増え、ちょっと戸惑う小学3年生

小学校3年生になると、算数に割り算や小数など難しい内容が出てくるうえに、新たに理科と社会の2科目が増えます。学校生活3年目になり、慣れてきて「中だるみの時期」ともいわれ、勉強がおろそかになってしまいがち。その結果、つまずいてしまう子どもが出てくる学年ともいえます。

【現在悩み中の保護者】

▽ある日、とんでもない点数のテストを持って帰ってきた…

娘がある日、とんでもない点数の漢字と社会のテストを持って返って来て愕然としました。 まさに今、「どうしたものか?」と悩んでいるところです。算数と英語はすでに塾に通っているので、ほかの教科もとなると金銭的に厳しいかな、と。常にずっと見ることができてないので、たまに返ってくるテストで、「マジか!?全然できてない!」 と焦る。これはマズいと勉強をじっくり見てあげようと心に決めると、なぜか私の仕事が急に忙しくなって放置、の繰り返し(泣)。ちゃんと漢字を覚えられているか確認したり、予習復習もきちんとやらせなきゃダメなんだろうと頭では分かっているけど、正直時間がない!どうやら文章を理解して解くことができていないようで、今からなにかと心配です。毎日宿題以外のことをさせるのも可哀想だなーと思ってしまうし、「宿題やってるからいいかー?」と思ってしまう自分がいます。みんなどうしているのか、すごく気になります!〔Uさん/子ども小3〕

【先輩保護者の経験談】

▽興味のある内容と、ない内容の組み合わせ

とにかく、文章の読解が苦手な子でした。あまり本を読まないというのもあったのですが、今さら「読みなさい」といっても、あえて本を買っても読もうとしませんでした。さすがにこのままいくと文章読解できない人になってしまう!と焦り、娘や友達、娘の好きなキャラクターが主人公の文章&問題を自作しました。好きなモノばっかり出てくるので、興味を示してくれ、どんどん読んでくれました。問題を解くときは隣に座って、最初のうちは一緒に考えたりヒントを与えたり。だんだん一人で取り組んでくれるようになりました。

自作文章は絞り出すのが大変でしたが、「これなら読んでくれるかな」と考えながら書くのがだんだん楽しくなっていきましたね。慣れてきたら、自作文章+娘が興味なさそうな市販のプリントの組み合わせにしました。

ちょっと渋りましたが、自作文章で読む力がついたのか、いろいろな文章が読めるようになっていきました。相変わらず本はあまり読みませんが…それにともなって、算数の文章題に対する苦手意識も薄れていったようです。〔Hさん/子ども中1〕

▽生活の中にちょっとだけ勉強を取り入れる

国語や算数はかろうじて理解していたのですが、新しく加わった社会がぜんぜんでした。3年生の1学期は方位や地図記号、学校や家の周辺の様子を見る、などいわゆる「地図」学習。あまり興味を示さず、地図記号テストも惨憺たるものでした。「一緒に覚えよう」といっても、ふてくされるだけ。

それなら、普段の生活の中でさりげなく取り入れてしまえ!と。地図記号をいくつか持ち歩き、「ここ、消防署。このマークだよね」(そのほか畑、交番、神社など)とサッと見せたり、家周辺の地図によく行く場所にマークをつけて壁に貼ったり。何となく眺めたり、チラっと見せることを繰り返すだけでも、自然と少しずつ頭に入っていったようで、5年生になった今でも地図記号などしっかり覚えています。〔Oさん/子ども小5〕

算数がグッと難しくなる小学校4年生

4年生になると、3年生より問題が難化・複雑化するのはもちろん、特に算数が難しくなっていきます。4年生で算数につまずいてしまうと、5年生以降かなりキツくなってくるともいえます。

【現在悩み中の保護者】

▽ひっ算でつまずきまくり…

もともと割り算が苦手で、やっとできるようになったな~と思ったら、4年になって割り算のひっ算で苦戦しています。実は私も大の苦手。どう教えたら理解しやすいか、「まずは自分がしっかり理解しないと」と、自分用に小4の算数ドリルを買いました。ついサボってしまうのですが、また子どもがほかの壁にぶつかる前に、早く習得しなくては!と焦っているところです。〔Tさん/子ども小学校4年生〕

【先輩保護者の経験談】

▽一緒に角度を測りまくった

小学校4年になって、「分度器をつかって角度を測る」という内容があったのですが、息子はなぜかこれが苦手でした。学校では、適当に測ったふりをして周りに答えを合わせていたようですし、テストは毎回間違っていました。学校の先生が「慣れるまで使いまくることが大切」とアドバイスをくれたので、家の中にあるものや、私が書いた図形など、ことあるごとに角度を測らせました(といっても気が向いたとき…)。1カ月くらいでしっかり測れるようになりました。考えてみたら、今の生活の中で分度器使うことなくない?なんて思っちゃいますが…でも、継続は力なり、を実感しました。〔Yさん/子ども小学校6年生〕

▽分数がチンプンカンプン

算数自体が苦手、というか計算のケアレスミスが多い子でした。とにかく早く終わらせたい、見直したくない、というのもあったようですが、算数への苦手意識は大きかったようです。

4年生で分数の計算が加わり、訳が分からなくなってしまう時期があり、テストの中で1/3+1/3=2/6というようなミスをすることも多々ありました。

実はちゃんと理解していないかもと思い、一緒に宿題をやってみるとやはり微妙…そこで、ピザやお菓子、果物などを使って、「実際のモノ」を見せて分数のイメージと結びつけるようにしました。私も気力のある時だけ付き合う程度だったのでスローペースでしたが、徐々に定着したようで、間違えなくなっていきました。〔Sさん/子ども中学校2年生〕

基礎問題から応用問題に変わっていく小学5年生

この学年は、1~4年生で学んだことを使って解く「応用問題」がたくさん出てきます。受験を考えている子は塾通いが本格化して、クラス内でも成績に差が出始める時期。つまずきかけている、苦手意識が強いことを、少しでもクリアにしておきたい学年です。

【現在悩み中の保護者】

▽単語や熟語の意味が怪しい

5年になって、国語の教科書を見て「こんなに長文になるの!」とビックリ。しかも、難しい言い回しもチラホラ。単語や熟語を知らなくても、周辺の文章から推察できる子も多いと思うのですが、わが子はすぐにギブアップ。「意味わからんから読む気しない」と…言われ、こりゃあアカン!と焦り中です。小学生向けの単語集(?)を買おうか、とにかく読む力をなんとかしようか…悩みます!〔Iさん/子ども小学校5年生〕

【先輩保護者の経験談】

▽ケンカになっても、これだけは譲らなかった!!

社会の一部で、4年生で日本地図、5年生で世界地図を習います。4年生の時点で日本地図、県庁所在地がまったく頭に入っていなかったので、5年の夏休みに毎日白地図に県名を書かせ、県庁所在地問題もやらせました。

5年の2学期からは世界地図で同じことをやらせました(世界の場合は首都名)。「なんなんだよ!!!毎日毎日!」と息子とは毎回ケンカになりましたが、「これは生きていくうえで必要!!絶対役に立つ!」と自分でも訳の分からないことをいいながらやらせていました。息子がキレてやらない日もありましたが、5年の3学期には完全に頭に入っていました。嬉しいことに、高2になった今、たまーに「あんとき滅茶苦茶スパルタで超ムカついたけど、今はけっこう感謝してる」といってくれます。〔Tさん/子ども高校2年生〕

▽長文ではなく短文読解

説明文や抽象的な文章が苦手で、しかもそれが長く難しくなると、全体的な内容をつかめなくなっていました。「これは結局どういう話だったかな?」といっても、「うーん…」と答えられずにいました。
短ければどうかな、と短文を読ませると理解できていたので、最初はとにかく700~800文字程度の短い文章を2日に1個くらいのペースで読ませました。「どんなことが書いてあった?」「この人は何を考えてた?」と確認したり、分からない部分にこだわって時間がかかる、ということもあったので、「そこはとりあえず飛ばして、先に進んでみたらわかることもあるよ」など、ちょっとした方法も教えてみました。そこから少しずつ少しずつ長くしていきました。今思えば親子で苦労しましたが、読む力はついたと思います。〔Mさん/子ども高校1年生〕

算・国・理・社ともかなり高度になる小学6年生

小学校5年間の集大成といえる6年生。どの科目もかなり複雑な内容になっていき、テストでは実力+「回答を導くテクニック」を求められる問題も。国・数・理・社まんべんなく理解するのも大変そうですね…。

【現在悩み中の保護者】

▽波がありまくり

国語の中の漢字は得意だけど長文読解苦手、算数は単純計算は得意(そろばんを習っているので、桁数が多くても暗算できてしまう)だけど図形や文章題が苦手、理科は好きで割と得意、社会全般苦手…と、ものすごく波というかムラがあります。苦手なことを克服しつつ、得意なものをどう伸ばすか、ものすごく悩んでいます。中学に上がったら苦労しそうなので、このタイミングで補習塾に行かせようか検討しようかな。本人嫌がりそうですが…。〔Aさん/子ども小学校6年生〕

【先輩保護者の経験談】

▽間違ったところだけ一緒に見直す

情けない話、通知表も気になるほどのところはなかったのもあって、小学校5年生まではほぼノータッチでした。ところが、6年生の1学期に国語の読解問題と算数の文章題で初めてすごい点を取ってきたんです。「なんで間違ったか見直しておけよ」と主人に言われても、もちろん自主的にやるわけもなく。

主人と相談して、テストで間違った部分だけ、主人が算数と理科、私が国語と社会を子どもと一緒に見直すことにしました。もちろん子どもはかなり嫌がりましたが「塾に行くか」「親と見直すか」の2択で折れました(笑)。

やはり「なぜ間違ったか」を自身で理解するのは効果てきめんで、かなり学力が上がりました。とにかく夫婦で1.「なんでわからないの」という心を捨てる。2.高圧的にいわない。3.子どもが理解するまでなるべく待つ、を心がけました。親子ゲンカになるときもたくさんありましたが。〔Fさん/子ども高校1年生〕

▽ごめん、親はギブ!アウトソーシングに頼りました

国語と社会は問題なく理解していましたが、とにかく算数・理科が苦手。とくに算数は比例・反比例、速度の難しい問題などで、文系の主人と私にはとても教えられませんでした。
でも、息子を6年生の時点で「文系」と決めつけたくなかったので、算数と理科は地元の寺子屋的な補習塾に通わせました。教え方がユニークな先生ばかりで、楽しく学ぶことができているようです。中学校に上がっても継続的に通っています。

完全アウトソーシングでしたが、分からないなりにも「今はこういうことやっているんだ」と、たまに教科書を覗いておおよその内容の把握だけはしていました。〔Kさん/子ども中学1年生〕

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