「うさぎは飼いやすい→それデマです」 ベテランの“うさ飼い”が飼う前に知ってほしいことが話題

渡辺 陽 渡辺 陽

「『来年うさぎ年だし、うさぎ可愛いし、最近人気で飼いやすいって聞くし、うさぎさんお迎えしてみようかな~』と思った方に知っておいてほしいこと」と投稿したのは、南兎(みなと)さん(@sud_lapin2987)。子どもの頃からうさぎを飼い始め、いろいろなうさぎと20年以上暮らしてきたそうです。

南兎さんは「うさぎをお迎えしたいと思う方に知っておいてほしいこと」をつぶやきとともに漫画を投稿、分かりやすく説明してくれました。小さくて可愛いうさぎ。室内飼いもできますし、興味のある人も多いのではないでしょうか。“うさ飼い”ベテランの投稿者さんに話を聞きました。

ーーなんでもかじってしまうそうですが、留守番させる時や就寝時はケージに入れておいたらいいのでしょうか。
「我が家では外出時と就寝時は必ずケージに入れています。放し飼いをしているご家庭もありますが、かじると危険なものはうさぎの届くところに置かない、ケーブル類はカバーを付ける、サークルで囲いを作る、などのさまざまな工夫をしていらっしゃる方が多いようです」

ーーうさぎを診てくれる動物病院を探すのはかなり大変なのでしょうか?
「『うさぎを診察できます』と書いてあっても、実際には詳しい知識がなく治療できなかったり、うさぎをうまく保定することが出来ず診察台から落としたり…と不安なことが多くありました。やっとうさぎに詳しい獣医さんに出会えたと思ったら、病院が閉院してしまったこともありました。今お世話になっている病院は、数少ないエキゾチックアニマルに詳しい病院なので、いつ行っても非常に混雑していますが、大変お世話になっています」

ーーごはんの草は通販などで簡単に手に入りますか。1日何回用意してあげないといけないのでしょうか。
「ラビットフードと牧草は、通販でもペットショップでも手に入ります。うさぎさんによっては、味にこだわりがあって買った牧草をなかなか食べてくれないこともあったり、牧草選びに苦労される飼い主さんも多いようです。
牧草は、常に『食べ放題』にしている必要があるので、朝晩2回(あるいはそれ以上)補充しています」

ーーフンの世話はどうされていますか。
「うちの子は基本的にトイレで用を足してくれるので、それほど掃除に苦労したことはありませんが、それでも時々フンをばらまくことはあります。ほうきとちりとりを持ってまめに拾い集めています。コロコロしているので掃除は楽ですし、それほど臭いもありません」

ーーお散歩されている人もいますが、散歩は必要ですか?
「我が家では、うさぎを屋外に連れていく『うさんぽ』はさせていません。室内の運動で十分だと思っています。犬や猫、猛禽類などの天敵から襲われる心配がなく、ダニやノミがつく心配もない安全な環境が整っていて、うさぎさんが環境の変化に敏感な子、臆病な子ではない…という条件が揃っていれば、広い空間を走らせてあげるのもいい運動になるのではないかと思います」

ーー幼稚園や小学校で飼育しているところがありますが、どう思われますか。
「私が通っていた小学校にも飼育小屋はありました。子どもながらに、夏休みにお世話をする人がいないのはどうなのだろうと心配になって、妹と二人で自主的に学校へ行ってお世話をした記憶があります。日本の夏は年々厳しくなっています。暑さに弱いうさぎを、35度を超える日本の真夏の炎天下に、暑さをしのげる場所もない、きれいな水も飲めないような状態で放置すれば、簡単に命を落としてしまいます。もし幼稚園や小学校で動物を飼育するのであれば、動物の生態に適した環境で、適切なお世話をするのが動物のためでもあり子供たちの学びのためでもあるでしょう」

ーーうさぎの飼育放棄のニュースを目にします…。
「今月の頭ごろ、うさぎを虫かごに入れて遺棄した男女が書類送検されました。8月には、神奈川県で多頭飼育崩壊のニュースが話題になりました。うさぎの飼育放棄がニュースとして大きく報じられるようになったのは、つい最近のことです。調査をしたわけではないので正確なことは分かりませんが、それ以前にもかなりの数のうさぎが飼育放棄されていたのではないでしょうか」

どんな動物でも、可愛いと思うだけでは飼えませんね。「うさぎ飼ってみたいな」と思う方は、ぜひ南兎さんのお話を参考になさってみてください。

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