ガリガリに痩せていた子猫を畑で保護 栄養失調だったが自宅で回復、後をついて回る甘えん坊に

渡辺 陽 渡辺 陽

カラスの死骸に寄り添う子猫

サラちゃん(1歳4ヶ月・メス)は、畑の垣根のあたりで、カラスの死骸に寄り添うように佇んでいた。2021年10月22日、埼玉県に住む西澤さんは、コンビニに買い物に行く途中、2匹の犬を連れて散歩している人を見かけた。

「1匹の犬が畑の垣根に向かってずっと吠えていたので、飼い主さんに聞いてみたら『子猫がいる』と言われたんです。私は猫1匹、犬3匹を飼っていたので悩みましたが、その日は小雨が降っていて肌寒かったので、帰りにいたら保護しようと思いました」

念のためチュールを買って帰りに寄ってみると、まだ子猫はいた。西澤さんは、現場の近くに住んでいる友人に助けを求めて保護したという。

生後半年以上経っていた

すぐに動物病院に連れて行き診察してもらうと、生後3、4ヶ月だと思っていた猫は、前歯が生え揃っていたので、生後半年以上経過しているということだった。

「背骨がボコボコ触れるほどに痩せていて、栄養失調だったのです。下痢もしていたので2日ほど入院しましたが良くならず、自宅療養したら2日くらいで治りました」

サラちゃんは甘えん坊で、西澤さんにくっついて離れなかった。たくさん話しかけて撫でてあげると嬉しそうな顔をした。

「迷いが吹っ切れて、『私の部屋で飼う』と言って、飼うことが決まりました。10月25日のことでした。

ママの後をついて歩く甘えん坊

サラちゃんは甘えん坊。今でも西澤さんが動くと、家の中をついて歩く。先住猫のみくちゃんのことは、怖いけど一緒にいたい。怒られない程度の距離を取って一緒にいるという。サラちゃん自身は怒ることはなく、穏やかな猫だという。

西澤さんは、サラちゃんに会いたいので、仕事が終わると早く帰ろうと思うようになった。サラちゃんは、帰宅した西澤さんを出迎えてくれて、2階の部屋でおもちゃで遊んでもらうのを待っている。毛虫の擬似餌がついた釣り竿のおもちゃが大好きだ。

「サラが楽しく過ごしやすいようにしてあげたいです。何より、最期までサラが幸せであるよう願っています」

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