連休や長期の休みにつきものなのが「夫の実家への帰省」問題。子どもたちは喜ぶけど、妻としては「面倒くさい」のが本音だったり。夏休みやお盆をやりすごしたつもりでも、今年の9月は3連休が2回もありますね。敬老の日だ、お彼岸だとか言われると、気が気ではありません。帰省をめぐる世の中の妻たちの本音と、「少しでも楽しく過ごすように」「うまくやるために」している工夫を聞いてみました。
正直「行きたくない」が本音
▽帰省それは修行
なにしろ夫の実家は大家族。でもって、連休や正月になると親族一同が続々と集まってくる。ひたすら台所と広間を瓶ビール持って往復しながらの「ご接待」でエンエン続く宴会(昼から始まる)に参加するのもゲンナリ。酔うと下ネタが多いのも、もう小学生になる娘もいることもあって正直いつも嫌な気持ちになる。基本は二泊三日ですが、一種の修行です…。(Yさん41歳/子ども11歳)
▽神経やられる
義両親と同居している義兄夫婦、特に兄嫁はやはりストレスがたまっているのか、帰省すると常に嫌みっぽく「次男の嫁はいいわよね」とチクチク言われる。そして姑は姑で、私に兄嫁に聞こえるように兄嫁の悪口を言うので、ほんとに気詰まりです。まぁ同居している兄嫁の大変さを思えば、こちらは身を小さくするほかありませんが。義両親が「泊まる部屋があるのにホテルなんて」と言うので、仕方なく宿泊もしていますが、毎回10万円を包んで兄嫁に渡してもいます。お金も気も遣いまくる帰省は地獄です…。(Wさん32歳/子ども2歳)
夫の行動が理解不能
▽夫よ、なぜ親にミエはるの?
普段は穏やかな人なのに、なぜか帰省すると親戚などに「自分の稼ぎがいいこと」とか「息子は塾でも成績よいから、難関の私立を受験させるつもりなんだ」(成績は良くないんですけども)とか、あることないこと話すので困惑。正直、ボーナスも減ったし、帰省費用を捻出するのも大変なのに、毎回お土産も山のように購入し、親戚の子どもたちにはお小遣いを配りまくる。私にも「帰省中だけは、オレを思い切り、たててくれよ」と懇願するんですけど…。自分の親や親戚にどうしてそんなにミエはるのかわからないし、どういう親子関係なんだろう、と、何か夫の見えない顔があるようで、帰省するたびに少し不安になる…。(Mさん35歳/子ども3歳・10歳)
▽「嫁の仕事」と夫が言うなんて!
結婚して3年目くらいに「ちょっとイヤなんだよねぇ」と話したら「うちに嫁に来たんだから、それくらいはしょうがない」「親に顔を見せて、実家の手伝いするのも、嫁の仕事だろ!」と夫に言われビックリ。家事分担もするし、女性が働くことに対して「自立している女性は魅力を感じるよ」と普段言う人なので、驚きました。「あなたの妻ですが、あなたの家に入るとか嫁として貰われたとか、そんな風に考えたことはない」ときっぱり言い返したら、それから大喧嘩になりました。わからないものですね、いわゆるイクメンだし、共働きに関しても進歩的な考えを持っているんですが、実家だけは別世界…。(Kさん34歳/子ども5歳)
せめて少しでもラクに過ごせるように
▽嘘も方便!?
夫の両親がうるさいとか大変ということはないのですが、やはり、まぁ気を遣うので疲れます。子どもが生まれてすぐは、1週間ほど帰省していた時期もありますが、さすがに無理。夫に遠回しに話して(夫の実家に泊まりたくないと言うと角が立つので、ホテルにも泊まりたいわ〜みたいな)、帰省してすぐの2日間は実家に泊まり、残りの2日はホテルに泊まります。さらに私の親友がこちらに嫁入りしていると(まぁ嘘なんですが)夫がうまく話してくれてからは、最後の1日は子どもと夫は実家へ、わたしは友だちと過ごすという建前で、いつもひとりでノンビリとホテルで過ごしてます。折衷案がオススメですよ!(Nさん38歳/子ども7歳)
▽ご褒美で気持ちを晴らす
東京在住、夫の実家は東北です。お盆は独自の行事や習慣があり、最初の年に姑から「覚えてね」と言われて目が点になりました。地域的に今だに嫁は台所仕事をする、って感じで。しかしイヤとばかりも言えないし、夫と話し合い、正月は帰省せず(夫は仕事があることにしてある)、お盆の時期だけの我慢と思って3日ほど過ごします。そして帰宅したら、翌日は必ず私の好きなレストランでお疲れ様会+お疲れ様ショッピング(バッグやアクセサリーなど購入!)とご褒美でなんとか気持ちを紛らわしてます!(Mさん37歳)
▽お互いの実家にそれぞれ帰る方式
お互いにお互いの実家は基本「自分+子ども」で帰省することにしました。結婚から2年間は帰省していましたが、夫は夫で私の家に泊まるのは疲れると言うし、私だって夫の実家に泊まるのは面倒くさいし。まぁ、親からすれば「わが子と孫」が帰ってくればいいわけで、そこはスッパリ割り切ることに。どちらの両親もうすうす気付いてはいるでしょうが、私はお盆に休みは取れないということにして(実際は取れるが、お盆に仕事をいれて、8月3週目に私は夏期休暇を取得してます)、行きたくない、ではなく「仕事で行けなくて申し訳ないです」がお互いの実家への言い訳です(^^;)。(Nさん29歳/子ども4歳)
▽部活よ、ありがとう!!!
なんていうか…夫の実家は汚い。料理も不得意らしく、タッパーに詰めたよくわからん総菜を出されて食べたくないし。それで賞味期限切れの缶詰めとか、何年前だよ?っていう貰ったらしい洋服やらを無理矢理「持ち帰らせる」ところもすごくイヤ。遠回しに断っているのに「いいからいいから!」と絶対に譲らない。汚いのも私が掃除するからと言っても「やらないでいいのよ」と、いや、やりたいんです、やらないと、ここに布団敷いて寝たくないんです!と思うんだけど、そーいう時に頑固なほどにやらせてくれない。ニコニコしているが、絶対に自分の意見を曲げないし、実際にはこちらを無視した態度なのが、ものすごくイヤ!でも夫は「おおらかなお袋だから、オマエもラクだろ」って…。しかーし!子どもが中学生になって部活が忙しくなり夏は帰省ができなくなったのです。選手に選ばれたから夫も「部活優先だな」って。「部活って素晴らしい!!!」と思わず叫びそうになった私です(Iさん47歳/子ども11歳・14歳)
「来られる側」義両親の気持ちは?
ところで。私にはすでに「姑」の立場になった友人もいます。その彼女がこんなことをぼやいていました。
「お嫁さんが夏休みに来てくれるけどさ、しょうがないから来たわよ感がすごいわけ。別に私は息子と孫だけ来てくれればいいんだよね。お嫁さん来るとなれば片付けたり、料理もご馳走とか外食とか考えなくちゃならないからさ」
結局、息子を通して「息子だけ、子ども(孫)連れて、ちょっと顔見せに来てくれれば充分」と遠回しに、帰省習慣をお断りしたそうです。
地方や家の習慣などによって違いはあるでしょうが、義両親の本当の気持ちも、ちょっと夫に探ってもらってみてもいいのかも?と思ったり。しかし、なかなかお休みにあわせた帰省は、実家の行事や習慣の都合もあって「逃れられない」という人も多いはず。
せめて夫には、帰省が思ってるより精神的に大変なことを理解して欲しいし、帰省中も息抜きできる時間が取れるよう心配りをして欲しい。そして帰宅したならば「大変だったろ、疲れるよな」とねぎらってほしいですね!