私の友人Aが経験した嫁姑問題の話です。彼女は、1つ年下の旦那Bと24才のときに結婚しました。
義実家へ結婚の報告へ行き、「入籍は4月、結婚式は5月にする」と伝えると、すごい剣幕で義両親に怒られたそうです。
「え!結婚式の前に入籍する!?入籍後、結婚式までの間に何かあったらどうするんだ!結婚式が終わるまでは、絶対に同棲も許さない!長男なんだよ。しっかりしろ!親戚に恥ずかしいことするなよ」…。
義両親の怒号に圧倒されたAは、「入籍は結婚式の後でもいいよ?本家の長男だから、いろいろ大変なんでしょ?」とBに提案したそうですが、「気にしなくていいよ。僕たちの好きな日に決めたらいいんだよ」と促されたそうです。
そんな2人の結婚式のテーマは、『手作り』。サプライズで手作りをして、2人にしかできない『おもてなし』をしようと決めていました。もちろん、お互いの両親にも友達にも、手作りをしているグッズのことは秘密でした。ウエルカムボード、ウエルカムベアー、花束贈呈の際に両家の母に送るウエイトベアー、トイレに飾るボードも手作り。AもBも会社員として働いていたため、仕事が終わってからAの自宅で手作り作業をしていたそうです。
そこで再び出てくるのが姑です。
「夜遅くまで、Aさんの家で何をしているの!?結婚式ももうすぐなのに、家に真っすぐ帰りなさいよ!あなたは、本家の長男なのよ。理解してる?結婚式までに何かあったらどうするの?」とお怒りモード。
その話を聞いたAは、「すみません。遊んでる訳じゃないんです。準備に時間がかかるので、なるべくBさんに負担をかけないようにしますね。ごめんなさい」と謝ることしかできず、手作りグッズの話も秘密なままでした。
そんなこんなで、無事に結婚式当日。会場を見たBの母はびっくりです。「これ、全部あなたたちで作ったの!?」と、驚いていたそうです。そして、クライマックス。新婦から両親への手紙のシーン。
「Bさんのお義父さんお義母さん。私を家族として迎え入れてくださって、ありがとうございます。結婚式の準備で、ご心配をおかけしました。きっと、叱られたのは私の力不足です。これからお渡しする物を、2人で頑張って作っていました。これから届けますね」とAにできる最大限の嫌味を込めたメッセージを送りました。
手紙の後、花束と一緒にウエイトベアーを渡したら、「すごい!息子が産まれたときの体重だね。これを作ってくれてたのね。ありがとう。すごいすごい。。。」と大号泣。
Aがその反応を見て心の中でガッツポーズしていたのは、言うまでもありません。
そんなこんなで、Aの結婚式から10年後。
Bの弟・Cくんが、結婚することになりました。Cくんは地元でも有名なやんちゃボーイ。
そんな彼が「入籍して、同棲して、結婚式するよ」と言ったそうです。「また義両親が怒るんじゃないの??」と、ヒヤヒヤしたAでしたが…。
義母と義父からは意外な言葉が…「今は、順番が多少違ってもいいよな。本人たちの希望通りにすればいい」と、10年前とは正反対の言葉(笑)。そして、穏やかに結婚式を終えたそうです。
「人って変わるんもんだね…」とAが呆れていたのは、言うまでもありません。
ちなみに、そんなAは義母と上手くいかず、数年前にシングルマザーになりました。