「基板の刺繍」!?丹精込めて仕上げた神業作品に絶賛の声 「ゲームボーイのソフトだぁ」「スーパーマリオ動きそう」

山本 明 山本 明

 驚くべきリアリティで再現された「基板の刺繍」がTwitterに投稿され、絶賛の声があふれました。投稿したのはchikiko(@aozorachiki)さん。制作の経緯を詳しくお聞きしました。

 話題になった刺繍は「クロスステッチ」という、刺繍糸を×印の形に交差するように刺していく方法で一刺し、一刺し、刺されたもの。想像するだけで気の遠くなるような作業です。人の手で丹精込めて作られたものだからでしょうか、「基板の刺繍」は思わず「手に取りたい」と見る者に思わせる、強い魅力を放っています。

 投稿には称賛の声が引きも切らず届いただけでなく、本作のクオリティの高さゆえか、「ゲームボーイのソフトだぁ!」「スーパーマリオ動きそう!」と『どの基板か』をズバリ当てる人も現れました。さらに「刺さる人は刺さります(刺繍的に」とスマートにコメントをする人もいて、リプライ欄は喜びと興奮が渦巻きました。

 本作は「#多分私しかやってない」というタグと共に投稿されていますが、確かになかなかお目にかからないモチーフの刺繍です。作者はなぜ「基板」を刺繍の題材に選んだのでしょうか…?

知り合いのご夫婦への新築祝い、思い出のゲームをリクエストされた

――見事な作品です。刺繍はいつから?

手芸歴は今年で6年になります。始めたきっかけはTwitterで見かけたクロスステッチ作品に惹かれて、私もやってみたくなって始めました。最初は何も分からなかったのでとりあえず必要な道具が揃っているスタートキットを買って始めてみました。そこからはずっと独学で刺繍しています。ジグソーパズルのように穴を埋めていくとイラストが出来上がっていく楽しさが、クロスステッチの魅力だと思います。

――ぜひ制作の経緯を教えてください。

知り合いの新築祝いに何かプレゼントしたいなと思ったのが作るきっかけでした。ご夫婦で光るアクセサリーを作っていらして、基板からすべて手作りされていたので、そこからアイデアが閃きました。ただ私は基板に関して全く知識が無かったので、ご本人に相談すると、ご夫婦でゲームボーイが大好きなのでゲームボーイの基板がいいんじゃないかな?と。初めてクリアした思い出のゲームが「スーパーマリオランド2」だったそうで、その基板で作ってくれたら嬉しいな、とご連絡頂きそのまま制作に取り掛かりました。

――そうだったのですね。全て「クロスステッチ」で刺されたのですか?また特にこだわった点を教えてください。

はい、すべて「バッテン」に刺しています。一般的にはもっと一目が大きい刺繍を刺すのですが、私はこの細かい刺繍が特に気に入っているのでほとんどこの大きさで刺繍しています…ちなみに1cmに約12目「×」を刺しています。この作品制作には2〜3週間ほど掛かっています。まず本物と見比べて細部までこだわって図案を書き起こしました。細かい刺繍で表現することで、より本物に近い作品に仕上がりました。どの作品もそうなのですが、クロスステッチの難しい所は本物(正解)に近い色の糸を選ぶ事です。

――適切な色を選ぶことが大事なのですね、作品の投稿が拡散しました。

沢山の方に自分の作品を見て頂けたことが一番嬉しいです!この作品を見ただけで「ゲームボーイの基板だな」って当てる方が結構いらっしゃったのにはビックリしました!あと実際電気屋さんで働いていたプロの方からほんとに細かい所までよく出来ている!と言って貰えたのがすごく嬉しかったです。

◇ ◇

 最後に、これからどんな作品を作りたいかをお聞きすると、「今後は身近にあるものをどこまでリアルに刺繍で再現出来るのか挑戦してみたいと考えています」(chikikoさん)と意欲を語ってくれました。ぜひ彩り豊かな作品を作り続けてくださいね。

【chikikoさん情報まとめ】
◆Twitter|https://twitter.com/aozorachiki
◆Instagram|https://www.instagram.com/chikiko3/
◆YouTube「ちきこのアトリエチャンネル」|
https://www.youtube.com/channel/UCuG-9qVNVxWxuZQtBDhhi9Q/featured

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