宝石「ヒスイ拾い」人気スポットで…道端に石を大量放置 「石が可哀想、せめて自然に返して」投稿が話題

金井 かおる 金井 かおる

 天然石ショップの代表を務めるTwitterユーザー「sunstep」さんのつぶやきに注目が高まっています。

 sunstepさんは8月10日、新潟県糸魚川市の道端に大小50個近い石が放置されている光景を目撃します。「こんな現象が起きている…」とショックを受けたsunstepさんは自身のTwitterに写真とともに「石が可哀想。翡翠(ひすい)じゃなかったからって捨てないでほしい。せめて海に戻して」と投稿しました。

 「石を扱った仕事をしているので、石がゴミのように捨てられている現状にショックと憤りを感じた」というsunstepさん。放置した人には「翡翠ではないものに興味がないのは自由ですが、自然で借りたものは自然に返していただきたい」と呼びかけます。投稿には「こんなことが増えてほしくないという気持ち、鉱物採集のマナーとルールは守ってほしい」という思いを込めたといいます。

地元博物館「選別後は海岸に戻すべきもの」

 糸魚川地域は宝石の一種「ヒスイ」の国内最大の産地といわれています。テレビ番組でも取り上げられ、全国から石好きの人たちが集まり、採取可能な海岸はヒスイ拾いのスポットとして人気です。地元の観光協会ではヒスイ探し体験ツアーを実施したり、石ころ探索キットを販売したり、力を入れています。

 地元にある石の博物館「フォッサマグナミュージアム」(新潟県糸魚川市)の担当者に電話で話を聞くと、海岸のエリア内では拾った石を選別したであろう残骸を見かけることはあるそう。しかし今回のように、海岸から離れた場所に大量に放置するというケースは聞いたことがないといいます。担当者は「一般常識として、本来であれば選別後は海岸に戻すべきもの。マナーを守ってやってほしい」と話しました。

 sunstepさんの投稿を見たTwitterユーザーからは「石好きとして腹が立つ」「本当ならとても悲しい」「石をこんなところに」「他の地方でも似た光景を見た」「ヒスイ拾いを禁止にしないで」などの声が上がっています。

 地元の人たちが盛り上げるヒスイ拾いに水を差すような行為。多くの人が胸を痛めています。

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