スーパーのレジで発見した「私の推し!」 スピード・客への配慮・指導力…プロすぎる技に「課金したい」「お客様の声に投函して!」

宮前 晶子 宮前 晶子

「推しのレジの人って居ません?」と、いつも通うスーパーの店員さんの鮮やかなレジさばきに感動した漫画に、共感の声が続出。投稿したなかじょん@4y1yさん(@john11050250、以下なかじょんさん)にお話を聞きました。

スーパーで並ぶレジを決めているというなかじょんさん。そのレジ担当の女性は、ほかの人の倍の早さで会計を終え、エコバッグに袋詰してくれるとガサッと崩れたりしないというのも見事。次のお客のレジの内容まで把握した細やかな配慮、指導まで一流、しかも、なかじょんさんが通う曜日まで、覚えてくれてクールに声かけもしてくれ、「ハイスペックすぎ、状況把握がすごいんじゃ」と感嘆したレジの人を推す思いが漫画には描かれています。

「レジの人の気遣いも、それに気づくお客さんも素敵。もはやチームワーク」
「かっこよすぎて課金したいレベル」
「店員さん後ろ姿が渋すぎる!!ボーナスいっぱい出してあげて」
と絶賛するコメントが殺到。

「きっと同僚に“何であんなに早くて正確なんですか?”って聞かれても、“普通にやってるだけよ”って言ってそう。そして、後輩からも上司からも一目おかれて、さらに実はユニークな人なハイスペックだったりするかも…。」と謎の妄想をする人まで出現。

同じようにスーパーの店員さんに注目する人も多く、エピソードを披露するコメントも。
「私も、ご意見BOXに投稿する程、素晴らしい仕事をするスーパーの店員さんのファンでした。私以外にもその方目当ての人達がたくさんいました」
「長年レジ打ちをしている友だち。妊婦さんがそのうち小さな赤ちゃん連れてやって来て、そしてその子が幼稚園や小学生になっているのを見るのが秘かな楽しみ~」と言ってました」
「買い物内容見て“こんなもの食べるから太る”とか言うレジオバちゃん。誰も並ばないので密かにモーゼって云ってます」

また、レジ仕事への見解を述べる人もいました。
「レジ打ちって状況見なきゃだしなかなか大変だけど、世間一般に「レジ打ちなんて誰でも出来る簡単な仕事」と思われてる。レジ打ちにも熟練度はある」

大きな共感を集めたなかじょんさんにお話を聞きました。

バズった翌日、お客様投書箱へ走りました!

−−漫画を見て、私も推しがいます!と手を挙げたい衝動に駆られました。みなさんも共感していますね。

「たくさんのいいね!に、驚きと嬉しさが一緒にきました。大体いつも夜20時頃に投稿するのですが、朝起きたらをいいねが1万件超えてて。“っあ~バズったぁ... ”と。初めてだったので(笑)」

−−3日経った時点で10.4万超のいいね!が付いていますが、なぜ、この投稿を?

「以前から、好きなレジ店員さんで、漫画にも描いたのですが、後ろのお客さんが1点のペットボトルのみだったのですが、子連れの私の商品点数を把握した上で、あえて奥の会計機に通されたエピソードが決定打。おかげで焦ったりすることなく会計できました。この人を皆さんに知って貰いたい!と思って描き上げました」

−−ということは、推し歴は長い?

「引っ越しの関係でそのスーパーを利用し始めて、5年になります。しばらく通ううちに、この人、他の人と全然違うな...と感付いてからなので、推し歴4年と半年といったところでしょうか」

−−どういう点に惹かれたのでしょう?

「人によって、好みってあると思うのですが、私の推しはどちらかと言うと寡黙で黙々と仕事をこなすタイプ。気持ちいい位サクサク列を消化するので、思わず見惚れてしまったのがきっかけです」

−−見たことがないのに、なかじょんさんの漫画だけでそのかっこよさがビシビシ伝わってきます。リプライでも、「プロオブプロ」「かっこいいレジ職人」などがありました。印象に残ったコメントは?

「1つに絞るのは本当に難しいのですが、「お客様の声として、名指しでお店に伝えると、お店によってはお手当がある」ことを教えてくれたコメントです。バズった次の日にすぐ、お店の目安箱に“どうか給与が歩合制でありますように”と願いながら、投函しました」

◇  ◇

また、コメントには、
「3人ぐらい先まで見てレジ打ちやってる」
「嫁さんはスーパーのレジ打ち。自分で“才能ある”と言ってるぐらいで、固定の客や感謝の手紙、投書がよく貼りだされている」
「旅行のお土産まで買ってきてくれた奥様がいた」というレジ経験者も声もありました。

「私が働くスーパーでは、“あなたができることでも他の人が出来ないこともある、やりすぎないで欲しい”と怒られます。でも、このツイート見て自信が湧きました。仕事に対する姿勢が変わりました」となかじょんさんの漫画に思いを新たにする人も。

なかじょんさんは言います。
「“こうなりたい!”“頑張ります!”といった声が多くて嬉しかったけど、“それを当たり前と思って享受されては困る”“こういう人とサービスに差があってクレームを受けた”といったお怒りの声もありました。クレーム防止のためにサービスを統一されてヤキモキしているとの声もあり、少し切なくなったのは事実です。どれだけ良い働きをしても給料は変わらないとも...。日本の労働の闇を垣間見た瞬間でした。でもこのツイートを見て、客サイドから声が上がれば何か変わるかもしれません。いつも快く買い物を締めくくってくれるレジ業務の皆様!我々の声が届くことを祈っています!」

そして、こうも続けます。
「日本の特に地方のレジ店員のアルバイト、パートの賃金は非常に低いのです。それはもう“この賃金なら最低限度の働きでいいや”と思ってしまうのが仕方がないほどに。相次ぐ不況により、企業側が安い労働力を求めるのも否めません。しかし、決して安い労働力として消費されるべきではない貴重なそして大変なお仕事だということを、今回頂いたコメントで再確認しました。できるだけ早く最低賃金の引き上げが叶うことを心より願っています」

無言でササッと支払いを済ませられるセルフレジも便利ですが、対面レジはプロの仕事を目の当たりにできたり、心が通い合ったり。なによりも、いつも行くスーパーに、推しのレジの人がいれば、日常が楽しくなりそうです。

■なかじょん@4y1yさんTwitter @john11050250

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