「麦茶、じゃなくて、麦茶入れて下さいでしょ」「ありがとうは?」…口うるさい躾に賛否の声 「習慣は一生その子を助ける」「大人に忖度する子どもに」

宮前 晶子 宮前 晶子

「麦茶、じゃなくて、麦茶入れて下さいでしょ」とか「ありがとうは?」とか、口うるさく言い過ぎたかな…とか考えた時期もあったけど、先日よその子になにか飲む?と聞いたら顔も向けずに「コーラ」と言われ、コーラを渡したらゲーム片手に無言で取られた時に「間違ってなかったな」と感じた。

さんかく3児ママ(@7Gktm)さんの躾についての投稿が話題になりました。ご本人にお話を聞きました。

親が子どもに教えること、伝えることはたくさんあります。そのひとつが、人に対する言葉遣いや礼儀。家庭によって、教え方に温度差があるため、「あれ?」「うちではこういう時、ありがとうって言うんだけどな~」などよその子に違和感を抱くことも。

小学5年生の男の子、3年生の女の子、そして0歳の男の子を育てるさんかく3児ママさんも、モヤモヤしてしまったひとり。

その思いをSNSで吐露すると、さまざまな声が集中。

子育て中と思われる人からの共感が多く、
「口うるさいかなって考えていたけど我が子が他所のお家で~くださいとかありがとうごさいますも言わずにいたら嫌だ!嫌すぎる!」
「ままー!お茶ー!と言われたら、お茶がなに? と聞きます! こういうのはクセになるので絶対直した方が良いと思う派」
「うちも同じように言い聞かせてて、言わせてるみたいで良いのかな、、と思うことあるんですけど、ちゃんと躾として続けようと思いました!」
「幼少期に身につけた習慣は、一生その子を助けてくれます」
「そういう親の意識や言葉は子供の中に、貯金のように貯まって“資産運用”されます」と将来を見据えるものもありました。

「自分の親は勉強には口出ししなかったのですが、礼儀や感謝を言葉にすること、言葉遣いなどは厳しく教えてもらいました。今ではすごく感謝しています」
「24歳の息子から「俺を厳しく指導してくれてありがとう。全く敬語に困らず どんな年代の人とも話せる」と言われます」
と成長後の姿を伝えるものもあった一方、
「小学校低学年の頃、友達の家にお邪魔したけど、後日、飲みものを出した際にいただきますを言ってなかったねと指摘され、ショックを受けました。礼儀を教えるのは本人が恥をかかないためです」
「自分はありがとうを言えない子供で、高校生くらいになってから友達がいなくなりました。働き始めてから先輩たちに「ここはありがとうって言おうよ?」と厳しくしつけられた…しんどかったので、マナーの教育は羨ましい」と苦労した経験を打ち明ける人も。

共感の一方で、
「「ありがとう」や「ごめんなさい」の強制は、心ない子どもを育てるだけ! 大人に忖度する子どもを作るだけ!」
「ゲームに集中していたから、その子は精一杯で、コーラと一言で伝えたのかも」
という声も届きました。

「自分自身が未熟さを感じている中で、更に子供の教育を、となると本当に悩みは尽きません。悩んでも正解はないのかも知れないけれど、日々勉強です…!」と話すさんかく3児ママさんに、反響への思いを改めて聞きました。

しつけや言葉づかいは何度も伝えて、身につけるしかない

――当日はどんな状況だったのですか?

「小学生の我が子の友達が数人遊びに来ていました。集まってすぐにゲームに熱中したので、「ジュースは置いておくから自分で入れて飲んでね」と声掛けをしていたのですが、ゲームを持っていない未就学児が暇を持て余していたので、「ジュース飲む?コーラもあるよ」と、話しかけました。すると、ゲーム中の女の子が、ゲームから目も離さずに「コーラ!」と言ったのです。顔も向けずに単語だけで言われたことにモヤモヤしつつ、話し掛けた方の子もコーラがいいと言ったので二人分のコーラを用意しました。

未就学の子は、小さな声で「ありがとう」と言ったけど、女の子は無視で。赤ちゃんを抱っこしながら、コーラの入ったコップを持っていたので、受け取るように頼むと、無言で手だけ出してきて、コップを取って、テーブルに置いて、またすぐにゲームを再開しました」

――その女の子に無言で受け取ったことについて、さんかく3児ママさんの気持ちは伝えました?

「特に何も言いませんでした。 今学期から仲良くなったお友達なので、まだ探り探りな所もあって。親御さんも知っているのですが、その場には子ども達しか居ませんでしたし、注意することで後からぎくしゃくしてしまうのも困るなと。まだ小学1年生の子だから、これからわかっていくのかなという気持ちと、他所様の教育に口出しするのもどうかというのもあります」

――昔だったら、近所の子にも叱るおばちゃんがいた、というリプライもありましたが、今はそれも難しいですよね。

「それで、深い意図はなく、ひとりごとのようにつぶやいたら、バズってしまって。「将来奥さんに愛想を尽かされる」(ツイートの件の子は女のコ)「子供に敬語や感謝の強要は良くない」 「ゲームに集中している所に邪魔をしたのはツイート主の方では?」といった声もあって…。戸惑いました」

――リプライを読んで、思ったことは?

「「うちも気を付けてます」というコメントがとても多く、安心しました。教育と強要の境目って難しいと思っているのですが、行き過ぎた躾ではなかったんだなと勇気付けられた気分です。心に残ったのは、「親に厳しくされて当時は嫌だったけど、大人になった今とても感謝している」という内容のもの。

我が子にもそう思ってもらえるよう、気を付けて接していきたいですね。ただ、「小さい頃に感謝を強要されたせいで言わないと怒られるという恐怖を感じてしまう」というコメントも見かけたので、そこだけは注意しようと」

――親のやっていることを子どもは見て育つ、という声もありました。

「私自身は、厳しく躾けられた記憶はありません。ただ、食事の時、「ご飯粒は残さない」「膝を立てたり肘をついたりしない」等は何度も言われた記憶があり、感謝しています。大人になった時に指摘してくれる人なんて、いないですからね…」

――子育てって、親の考えや行動を受け継いでもらうっていう面もあります。

「何事も信念を持ってやる人、ルールやマナーは守る人、困っている人を助けられる大人になって欲しいと思って、子育てをしていますが、普段から挨拶をすること、マナーを知ること守ることは繰り返し伝えていますね。

我が子には「家族であっても考えてることは上手く伝わらない。単語だけではなくきちんと何をどうしたいか話すようにしよう」「人が自分のためになにかをしてくれたら、必ずお礼を言うようにしよう」など、日頃から何度も何度も言い聞かせています。いい加減聞き飽きているかな?言い過ぎも良くないのかな?と悩むことも多々ありました。でも、今回の件で、このような細かい事でも人付き合いをしていく上では、とても大切だと思い直しました」

リプライにもあったように、「ありがとう」は最強の言葉。感謝が言えるようになることは人生にとても大きな影響を与えてくれるという意見もありました。「ありがとう」とたくさん言える毎日にしたいですね!

■さんかく3児ママ Twitter @7Gktm

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