実力社会のアメリカ…実はコネがないとチャンスすらなし! 自由の国のシビアな現実「服装がだらしない人は値踏みされている」

中将 タカノリ 中将 タカノリ

"自由の国"と言われるアメリカの現実がSNS上で大きな注目を集めている。

「『アメリカの職場は服装が自由』とよく聞きます。確かに服装は自由です。でも日常的に値踏みされていて、だらしない人はチャンスを貰えません。また『アメリカは実力社会』ともよく聞きますが、普段からコネを作ってアッピールしておかないと、実力をだすチャンスは貰えません。しっかりめんどくさいですよこの国。」

と現地事情を紹介するのは企業の研究者としてアメリカ滞在中のあひるさん(@5ducks5)。

どんな服装をしようと自由だが、それによって機会や評価を損なうこともある…よく考えれば至極当然のことなのだが、日本では「アメリカなど海外は日本に比べもっと自由」と一方的な側面だけしか語られないことが多いだけにリアルな事情を知るあひるさんの言葉は新鮮だ。あひるさんの投稿に対しSNSユーザー達からは

「めんどいことは洋の東西を問わないって事ですね…」
「こちらベイエリアで感じるのは、建前より本音が建前なのですけど、実は建前建前なので東京で働くよりもかなり心理戦が複雑です」
「有力大学だといかに強力な推薦状を貰うかにかかるとも言われますね。
日本だと、まさに縁故入学で学校ごと問われそうです」
「評価方法も自由だということ。自分に利益になるかどうか厳しい見極めが必要。
不自由だけど、外見や手順を踏んでたら中身はどうでも良い日本と、外見や手順はどうでも良いが結果を求めるアメリカ。
でも、高確率で外見にちゃんと気を使っている人はまともだし、手順を踏んで仕事する人は信頼できる。」
「やっぱアレですか、引っ越しする上司のために休日潰して手伝いに行く代わりに、上司の家のガーデンパーティーとやらに家族とか恋人を伴って出席して、炎天下の下でゲストの方と談笑できないとダメなんですか。」

など数々の共感の声が寄せられている。

あひるさんにお話をうかがってみた。

ーーアメリカの服装事情やコネ事情についてご存じになった際のご感想をお聞かせください。

あひる:服装についてはジーンズにトレーナー、Tシャツで仕事をしている同僚もいたりしますが、私は渡米当初から特に意味もなく日本人的な感覚で普通にスラックスにシャツで仕事してました。今思えばこれがラッキーな習慣だったと思います。

何年かして「そう言えばラフな服装してる人達がチャンス貰えてない気がするな」と当時のボスに聞いたところ「まあそういうことだ」と濁されましたが、仲の良いアメリカ人同僚に聞くと「上層部には服装を気にする人も多いし、だいたいの会社はそう」ということでした。なんだか注意されない分、日本よりも怖いなと思った記憶があります。

コネ事情についても言わずもがなですが、優秀な技術というのは外注でいくらでも手に入る世の中なので、人間性や人格、品性の部分を重視される部分も多くあります。チャンスを与えられるのは一言で言うなら権力を持った人に近い人なので、やはりコネが必要だなと。まあ当たり前なんですけど、実力があっていくら良い人でも、知られてなければチャンスは貰えませんよね。

ーー日本では「アメリカの職場は服装が自由」のような外国事情を自分の意見にあわせ都合よく紹介する例が多いようです。このような傾向についてご意見などあればお聞かせください。

あひる:まあこの件については一理あると思っています。というのもアメリカでは実際ラフな格好で仕事していても注意されることは稀です。日本だとすぐ注意される気がするので、その部分だけに注目すると確かに日本の方が厳しいようにも思えます。

なのでその辺りの抑圧というか、ストレスが都合のいい部分だけを信じたいという方向に向かってしまっているようにも思います。

ーーこれまでのコメントや反響へのご感想をお聞かせください。

あひる:賛否両論あるようですが、色々な人の意見が聞けるのでやはりTwitterは面白いです。

   ◇   ◇

隣の芝生は青く見える。どの国の社会でも社会的に成功する人の志向は共通していて、生きづらさもさほどは変わらないということだろう。

なお今年8月、あひるさんのTwitterアイコンを描いたイラストレーターの原田みどりさんがドイツから帰国し展覧会を開催する。原田さんと言えば1996年からポケモン関連商品などさまざまなデザインに関わり、絵本作家としても「ふわふわのくま」というヒット作を持つ実力派のクリエイター。ご興味ある方はこの機会にぜひ足を運んでいただきたい。

   ◇   ◇

【あひるさん関連情報】
▽Twitterアカウント
https://twitter.com/5ducks5

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【原田みどり展覧会『ふわふわのくま2022夏』】
ドイツ在住「ふわふわのくま」の作者、原田みどりがこの夏、日本にやってくる。
東京会場 <入場無料>
期 間:2022年8月6日(土)~8月14日(日)
開催時間:11:00~20:00
会 場:東京交通会館 3階グリーンルーム
住 所:〒100-0006 東京都千代田区有楽町2丁目10−1
アクセス:有楽町駅徒歩1分

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