喧嘩っ早くて他の猫から敬遠されている猫の元へ子猫が近づいた、どうなる? 飼い主「感慨深いです..」

渡辺 陽 渡辺 陽

雨降りの日に鳴いていた子猫

「しま子が、自らたぬのところに行きました...たぬは喧嘩っ早く、他の猫たちからは、敬遠されている存在。ずっと暮らしてきた者としては、感慨深いです...」とツイートしたのは、飼い主のねこといっしょさん(@nekotoixtusho)。そこには、大きなオスの猫に寄り添って甘える小さな子猫が写っていました。

子猫の名前はしま子ちゃん。飼い主さんが仕事を終えて歩いて帰ろうとした時、職場の植え込みから、子猫の声が聞こえたそうです。
「私は子どもの頃から猫と暮らしていて、猫が大好きなんです。家には5匹の猫がいるのですが、3匹のきょうだい猫は保護した母猫のお腹の中にいたんです。母猫はもう亡くなってしまったのですが、10年前に同じ職場の裏口で保護しました。そのことを思い出し、雨が降る中、どうしても見過ごすことができず保護しました」

しま子ちゃんの鳴き声は聞こえるのですが、どこにいるのか分からない。投稿主さんは、10分ほど、植え込みを手でかき分けては探しました。しま子ちゃんは投稿主さんを見ても逃げずに鳴いていたので、どうにか保護することができたそうです。

けんか番長「たぬ」、しま子を受け入れる

しま子ちゃんが甘えているたぬちゃんは、「けんか番長」。他の兄弟からは煙たがられているそうです。

ーーなぜしま子ちゃんとたぬちゃんは仲良くなれたのでしょうか。

「たぬは母猫のことがすごく好きで、母猫が生きていたころはずっとそばを離れず、母猫によく怒られてはしゅんとなっていました。母猫が亡くなってからは、僕のことを母猫のように思うようになり、いつもそばにいます。しま子も家に来たばかりで、私のそばを離れないので、自然とたぬとしま子はそばにいるようになりました」

ーーたぬちゃんは、怒らなかったんですね。

「たぬは自分に自信があり、『デスクトップの前は自分の場所だ』と思っているので、いつもそこで寝ているんです。ある日、僕の膝の上で寝ていたしま子がむくっと起きて、デスクトップの前のたぬに興味深げに寄っていきました。たぬもしま子に気付いたので、僕は「怒るんじゃないのかな…」と心配になりました。いつものたぬであれば、間違いなく怒ります。しかし、しま子が近づいていくと、毛づくろいを始めたのです。しま子も毛づくろいされるのが気持ちいいようで、それからたぬの姿を見つけると、ちょこちょこ駆けて、たぬのそばに寄っていくようになりました」

ーー他の猫はたぬちゃんに近寄らないのですか?

「そうですね。たぬは近寄り難い猫です。特に兄弟には当たりがきついです。母猫が生きている間は兄弟も一緒に寝ていたのですが、母猫が亡くなってからは、戦国時代の大名たちのように、それぞれ自分のスペースがあって、各々その場所を守るようになりました。たぬは、くろちやくろちマム(両方ともメス)には、それほどきつく当たりません。オス同士は、どこかライバル関係みたいなのがあるのかもしれないですね。しま子も、メスだったから許したのか。ただ、たぬも僕のことは母親の代わりだと思っているようで、すごく甘えてきます。冬は毎晩一緒に寝ています」

ーーしま子ちゃんと他の猫の関係はいかがですか?

「しま子は子猫特有の天真爛漫さで、他の猫を見つけると興味深げに寄っていきます。でも、たぬ以外の猫たちは、みんなちょっとしま子が怖いようで、逃げていきます。毛づくろいをしてくれるのは、たぬだけです」

他の猫とは距離を取って生きてきたたぬちゃん。他の猫たちが敬遠して近寄らない子猫のしま子ちゃん。そんな2匹が一番の仲良しになれたとは、なんとも不思議なお話です。お互い何か惹かれ合うものがあるのかもしれませんね。

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