「科捜研の女」「京都迷宮案内」「京都地検の女」を生んだ「木曜ミステリー」が23年の歴史に幕 最後の作品は…上川隆也「歴史に恥じない作品に」

京都新聞社 京都新聞社

 「科捜研の女」「京都迷宮案内」「京都地検の女」など、京都を舞台にした数々のドラマを全国に放送してきたテレビ朝日系のドラマ枠「木曜ミステリー」(木曜夜8時)が今夏で終了することが決まった。1999年から23年に及ぶ歴史に終止符を打つ。7月から放映の「遺留捜査」が最後の作品になる。

 木曜ミステリーは、かつて太秦の東映京都撮影所を拠点に制作された「名奉行 遠山の金さん」や「三匹が斬る!」といったテレビ時代劇の後を継ぐ形で99年1月に始まった。1作目は「京都迷宮案内」。橋爪功さんが新聞記者役で主演し、京の街を走り回った。

 99年10月には、沢口靖子さんが京都府警の研究員を演じる「科捜研の女」がスタート。このほか渡瀬恒彦さん主演「おみやさん」、名取裕子さん主演「京都地検の女」など、京都を舞台にした作品が多く、東映京都を拠点に撮影されてきた。

 テレビ朝日は「長い歴史の中で多くの名作が生まれ、作品群は大きな財産」としながらも「木曜のゴールデン帯全体の編成を総合的に判断」した結果、終了を決めたという。

 ただ、木曜ミステリーは終了しても「サスペンスやミステリードラマの制作は続けていく」としている。「科捜研の女」や「遺留捜査」など、同枠の人気ドラマの今後についても「決まり次第お知らせします」と含みを持たせている。

 東映京都撮影所の妹尾啓太所長は「長く続いた木曜8時枠の終了は寂しいが、撮影所としては引き続き、いろんな作品を撮り続けていきたい。近年は映画やテレビドラマに加え、配信系の作品制作も増えている。太秦での撮影が減っているわけではない」と話す。

 「遺留捜査」主演の上川隆也さんは「歴々の作品が重ねてきた歴史に恥じない作品にしたい」と、京都で撮影に臨んでいる。

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