「夫の在宅勤務・休園…」コロナ禍でうつ症状を発症した子育てママ「じんましん・睡眠障害はサインかも」

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 コロナ禍での自粛生活、自宅保育、夫の在宅勤務により子育て環境が一変し、適応障害によるうつ症状を発症したヲポコさん(@wopocco)。「コロナ禍で決壊して心身ズタボロになった話」と題して自身の実体験の漫画をTwitterに投稿し、共感を呼びました。ヲポコさんは「まさか自分がうつになるとは思っていませんでした。夜しっかり寝れているかどうかは物凄く大事な部分なので、夜眠れない人はお医者さんに相談してみて下さい」と語ります。

 以下は、独自取材したヲポコさんの声と漫画の内容です。

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 コロナ禍によるストレスが最高潮の当時、モラハラ気質の夫、発達障がい(ASD+ADHD)の8歳息子、イヤイヤ期真っ最中の3歳娘と同居しており、実家は遠方でした。コロナ禍前も大変なことはありましたが、気分転換に子連れであちこちに出かけたり、ママ友の家でお茶しながら愚痴を話したりと、なんとか元気を回復しながら、毎日を過ごせていました。

 しかし、コロナ禍で生活が一変しました。自粛生活、公園の封鎖、休学・休園による自宅保育、夫の在宅勤務による夫婦間の衝突などが引き金となり、今までなんとかバランスを取ってやっていたことが一気に崩れてしまいました。コロナ禍前後の育児を比較しても、コロナ禍の育児環境は本当にハードモードです。子育てを分かち合う相手や場所、経験が圧倒的に少なくなりました。

 コロナ禍で一斉休校・休園が発令された2020年2月ごろ、まず睡眠障害が初期症状として表れました。夜、体が疲れているのにスムーズに入眠できず、毎晩2時~3時ごろの就寝となってしまいましたが、4時間ほどは眠れているし、昼寝をしている時もあったので、大丈夫だと軽く考えていました。うつ病の人は全く眠れない不眠であると思い込んでおり、睡眠障害(寝付きが悪い、睡眠時間が短い、途中で何度も起きる、過睡眠など)について自覚できていませんでした。

  次に、これまで当たり前に出来ていた家事がなかなか捗らず、掃除や片付けが億劫(おっくう)になっていきました。そして首や背中などの体の感覚鈍麻が起こり、のちにそれらの部位が全てじんましんとなりました。そして集中力の低下により、小説などの本が読めなくなりました。

 ついに日中起き上がれず、ほぼ布団で寝たきりになってしまった2021年11月にやっとメンタルクリニックを受診し、適応障害によるうつ症状と診断されました。睡眠障害が出始めたころから1年半以上も経っており、軽症のころに早く受診して相談すべきだったと思います。極度のストレスからくる慢性蕁麻疹となってしまい、発症から1年経った現在でも、毎日飲み薬、塗り薬を使っても全身かゆい状態が続いています。メンタルクリニックでは抗うつ剤やじんましんの薬、入眠剤を処方して貰い、しっかりと飲むことで、布団で寝たきり状態からは脱することができました。

 お医者さんには、「適応障害の原因が職場の場合は2か月休職するなど、ストレス源から離れる対応を取るけれど、あなたの場合の職場は自分のお家なので、できれば2か月ほど実家に里帰りして療養することが大事」と言われました。実際に3か月ほど子どもを連れて里帰り療養したり、その後、夫とも話し合って近距離別居をするなどして、お互いに問題解決に向けて努力をしながら、症状も少しずつ快方に向かっています。

「家事が疎かなのは自分がズボラだから……毎日グダグダして無意味に時間使っちゃうのは自分のだらしなさのせい……」と思い込んでいる、うつ病予備軍の方に気付いてもらえたら、自分の経験が誰かの助けになれば、と思ってこの漫画を描きました。自分が壊れていってるのに放置するのは、セルフネグレクトだといえます。心や体の症状は人それぞれなので、私のケースは一例ですが、まずはしっかり寝ること、自分を労うこと、医療機関の受診も含めて対策を取ることが大切だと思います。できる限り休息時間を取ったり、自分が喜ぶことを自分にしてあげてください。

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 ヲポコさんの実体験には、Twitterで共感の声が多く集まりました。

「謎の感覚鈍麻、わかります…!お化粧しても触っている感覚ないとか、お風呂入っても温かくない、寒いとか…。じんましんもなりました」
「夜眠れなかったり、本読めなくなったり、やりたいこといっぱいあるのに体が動かないのも、すごく思い当たります…。半年以上、こんな感じです」
「私もコロナ禍の自宅保育がきっかけでした。途中環境が変わったり薬飲まない時期もあったけど、結局今も毎日お薬を飲んでいます。すぐに治るものじゃないから、みんな本当に病気になる前に病院行くのがお勧めです」
「セルフネグレクトという言葉が刺さりました。育児していると自分が置き去りになりがちだから気をつけます…」

 イラストレーター・漫画家であるヲポコさんは、他にも実体験をもとにした子育て漫画などをTwitter(@wopocco)やブログ「ヲポポポコめも」に投稿しています。

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