タカノツメの2倍の辛みとされる新京野菜「京の黄真珠」を使ったゆずこしょうを、京都市左京区の福祉事業所「飛鳥井ワークセンター」が開発した。京都府内産のユズと塩を加えたこだわりの調味料で、「和食も肉料理も引き立てる大人の味に仕上がった」という自信作だ。
京の黄真珠は、直径5~8ミリと丸く黄色い粒で、香りがよいトウガラシ。完熟した実を乾燥させ、香辛料として使うが、未成熟の緑色の実は廃棄されていた。加工すれば品質に問題のない規格外の実を有効活用しようと、府や市も協力して商品化が実現した。
黄真珠以外の材料は、右京区水尾産のユズの皮と、京丹後市夕日ケ浦で組み上げた海水を精製した塩。黄真珠の辛みと香りを生かすよう、配合を工夫したという。
完成したゆずこしょうは、かんきつ系の香りが鼻に抜け、ぴりっとした辛みだけでなくフルーティな甘味もほんのりと舌に残るのが特徴。鍋物やギョーザ、肉料理など幅広いメニューに合うという。
製造を担当した田村充さん(47)は「辛みは強いが、好きな人はやみつきになるはず。ぜひ試してほしい」と話している。
750円。左京区のスーパー「グレースたなか本店」の中にあるパン売り場で販売している。