もう普通のマヨには戻れない? 蒸し鶏、焼豚が劇的に味変…冷燻によって誕生した「魔法のマヨネーズ」

松田 義人 松田 義人

北海道・十勝にある「グランピングリゾート・フェーリエンドルフ」内に建築された「REIKUN~十勝冷燻工房~」(以下、十勝冷燻工房)。「冷燻」とはあまり聞き慣れない言葉ですが、従来の「燻製」がおおむね60℃ほどで調理されるのに対し、「冷燻」は30℃ほどで長時間かけて燻していくもの。この製法にこだわり、今年8月に完成し、10月より本格始動する工房なのだそうです。

 

この「冷燻」のおかげで、あらゆる食材の旨味が熱による破壊を受けることが少なくなるそうなのですが、この方法で生まれたのが「魔法のマヨネーズ」というもの。燻した香り・風味のあるマヨネーズなのだそうですが、肉類はもちろん野菜などの食材の味も引き上げるものなのだそうです。今回、この十勝冷燻工房を監修することになった東京・赤坂にある燻製料理専門店ではすでに「冷燻」による「魔法のマヨネーズ」を提供し、人気を博しているそうです。

この「魔法のマヨネーズ」がついに10月から一般市場に販売がスタート。その販売に先んじて北海道・十勝の道の駅などで配布されているサンプルを取り寄せました。今回はその味のどんなところが「魔法」なのかをチェック。合わせて十勝冷燻工房の担当者の方にも話を聞きました。

見た目的には、「優れた自家製マヨネーズ」といった感じだが…

  

北海道から直送されたサンプルの「魔法のマヨネーズ」は、どことなく牧歌的なパッケージです。ほっこりとした印象ですが、担当者に聞くと、10月からの市販でのパッケージは「『魔法のマヨネーズ』に相応しいデザイン」を現在作成中とのことでした。何においても大事なのは中身。どんなところが「魔法」なのでしょうか? まずは開栓してみます。

 

開栓すると、まず強くクリーミーな酸味が香りますが、しかし燻した際の独特のあの香りはいっさいありません。質感は実に決め細かくなめらかであり、この点から見ても何が「魔法」と呼ばれるゆえんなのかが想像できません。

 

実際にすくってみても、「市販されているマヨネーズよりもはるかに上質だ」という印象で、やはり各地で作られた自家製オリジナルマヨネーズのそれと同じように映りました。しかし、この後、とんでもない衝撃の味に出会うことになります。

もはやマヨネーズの概念を覆す、まったく新しい調味料!?

 

「肉類はもちろん野菜などの食材の味も引き上げる」という触れ込みでしたので、たまたま冷蔵庫にあった蒸し鶏、焼豚につけていただくことにしました。

すると……蒸し鶏、焼豚が劇的に味変しました。蒸し鶏は塩、焼豚は醤油や甘味などの味がすでについているわけですが、「魔法のマヨネーズ」をつけることで、これらの調味料を消し、肉本来の味を引き上げながら、さらにその奥の奥のほうで、燻製の風味を優しく感じさせてくれます。本当に形容し難い、これまでに食べたことがないような不思議な変化であり、まるでマジックを舌で感じさせるような印象です。

カテゴリーとしては「マヨネーズ」ではあるものの、もはやその概念を覆すような、まったく新しい調味料と言っても過言ではありません。確かに「魔法」です。不思議だけど、かなり美味しい革命的なマヨネーズだと思いました。

普通のマヨネーズに戻れなくなる上でのご賞味を!

この「魔法のマヨネーズ」を誕生させた十勝冷燻工房を運営する株式会社そら取締役の林さんにも聞いてみました。

「『冷燻』は、食の旨味が熱により破壊されることなく、食本来の持つ味を保ちながら、燻製の良さを付加することが可能です。特に熱に弱い食材・食品(生魚や醤油・塩・マヨネーズ等の調味料)の燻製も可能で、そこで生まれたのが『魔法のマヨネーズ』でした。

くん液や香料等はいっさい使わず、マヨネーズを直接燻製しています。通常の燻製ならば熱で分離してしまうところを、熱の影響を極力抑え丁寧に作ることで、この味を完成させました。さらに十勝・中札内村産の卵を素材に使用し、燻製でありながら上品な味を実現しています」(担当者)

 

「今回監修いただいた、東京赤坂の名店『燻』のみで提供され門外不出だったまさに、マヨネーズを超えたマヨネーズである、この『魔法のマヨネーズ』を十勝冷燻工房で作ることになり、その第一弾としてふるさと納税型クラウドファンディングの返礼品として販売することにしました(発送は10月以降順次)。十勝冷燻工房が建つ敷地『グランピングリゾート・フェーリエンドルフ』にご宿泊のお客様には先行的にこの冷燻マヨネーズを提供させてもらっていますが、『燻製の香り・風味により、味がここまで洗練されることに驚いた』『このマヨネーズを付けると食べ物が、より美味しく感じる』など好評をいただいています。

まだ口にされていない方は、これまでのマヨネーズに戻れなくなってしまうことも覚悟の上で、是非ご賞味ください」(そら・林取締役)

  

担当者の方によれば、この「魔法のマヨネーズ」は冷燻製品の第一弾にすぎないとのことで、今後は冷燻による肉や魚、スイーツなども視野に入れているそうです。恐るべし、冷燻! この味の魔法を、まずはマヨネーズから体感してみてください。

そら(十勝冷薫工房) https://soratokachi.com/

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