仕事や原稿の締め切りが迫ってるけど、だるいよ~。「やる気スイッチ」が入らないそこの人、「原稿執筆カフェ」はいかがですか。入店時に「何文字の原稿を何時間で書き上げる」を記入し、それが終わらないと退店できません。さらに進捗確認と称して店長が定期的に圧をかけてくれます。よ~し、今日から遅筆の汚名返上だ。
東京・高円寺にある原稿執筆カフェ。オーナーの川井拓也さんが飲食店の居抜き物件をライブ配信&撮影スタジオとして運営していましたが、閑散時間帯を活用したタスク限定型コワーキングスタジオとして、2021年11月に動画編集カフェ、そして4月7日に第二弾となったのがこの原稿執筆カフェです。
こじゃれたカフェのような音楽などここには流れません。BGMは、締め切りに追われたライターや編集者たちのタイピング音です。お互いのことは知らないけど、同じ境遇の仲間がいるから頑張れる。受験生で埋まった夏休みの図書館の雰囲気ではないでしょうか。「締切に追われてない人は入場できません!店内の緊張感維持のためご理解とご協力をお願いいたします」のツイートが4万超のいいねを集めた川井さんに聞きました。
オーナーに聞いた
ー初日の入りはどうでしたか
「席の稼働率は6割くらいでした。みなさん黙々とノートパソコンで原稿を書いてらっしゃいました」
ー利用客はやはり?
「職業ライターさんや同人誌を書いてる方などがいらっしゃいました。校正作業をしたいのでA3を広げられるテーブルはありますか?などのお問合せもいただいています」
ーお店のルールに「1時間ごとに進捗をお尋ねします」があるそうで
「催促にはマイルド、ノーマル、ハードの3種類があり、入店時に希望を店長がお聞きしています。どのように催促されるかは利用される方のお楽しみということで。原稿執筆の完了(目標達成の報告)は自己申告ですので、原稿の中身までは確認いたしません。お疲れさまですとお声かけして精算に移ります。動画編集カフェの時には『見てください!』と完成動画を再生されるお客さまもいらっしゃいました」
高円寺といえば、鬼越トマホーク坂井良多さん、ニューヨーク嶋佐和也さん、空気階段鈴木もぐらさん、そいつどいつ市川刺身さんといった高円寺に住む芸人がその魅力を発信し続けるYouTube「高円寺チャンネル」に象徴されるように、お笑い芸人だけでなく、ミュージシャンやアーティストなど、あらゆるジャンルの人間が集まり、中央線カルチャーの代表格のような濃い街です。ミニコミ誌やフリーペーパーなども多く発行されており、ライターも多く住んでいると思われます。
川井さんは「中央線は阿佐ヶ谷や荻窪、吉祥寺などカルチャー色の強い街が多いのでそういったエリアに告知していきたいと思っています」と話しています。次は関西(できれば神戸)での展開、いかがでしょうか。
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川井さんは六本木・大手町・高円寺の動画配信スタジオ「ヒマナイヌスタジオ」代表。スタジオ運営をしながら、全国のスタジオコンサルを手掛け、配信ディレクターとしても活躍中。2021年11月には、撮影スタジオとして利用している高円寺三角地帯を、動画編集カフェとしてもオープンさせています。
高円寺三角地帯のサイトはこちら→https://koenji-sankakuchitai.blog.jp/
川井さんのブログはこちら→http://himag.blog.jp/